またーり書き込みしましょ(´・ω・`)

真・初のSSです。
拙いと思いますが、よろしければご覧ください…

第一話:Girl meets boy./Boy meets girl. [#f9bc0d8e]

これはウォレン君がレーザー砲とハープを手に入れる前のお話。
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少年「ブレイド教授…ほんとうに大丈夫ですかね…」
そう万能ホバークラフト「オルカ(初号機。後に修理を重ねて参号機になるとはこのときは思いもしなかった。)」に乗ったボク…ウォレン・トレバー?は心配そうに教授に話しかける。
教授「私のデータは完璧だ。ちゃんと紐付きのプローブを理論に従ったスピードで投げ入れて引っ張ったら戻ってきたぞ!」
ウォレン「ですけど心配ですって…」
いくら考古学の教授が紹介してくれた物理学のプロ、ブレイド教授による実験で安全性が確保されたとはいえ、異世界につながるゲートの安全性には不安が残る。
教授「大丈夫だ。安全な場所に繋がっているはずだ。多分…」
…多分って…
教授「3カウント後に発進するぞ。3、2、1、テイクオフ!」
そうカウントされると僕の船はすごい勢いで発進した!
ウォレン「ギャアアアアアアア!」
ああ父さん母さん…僕は死んでしまうかもしれません…
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その頃…異世界のワンダー諸島では
うさ耳少女「うぅ…」
私は「メリル・ムーンスター?」。魔物討伐依頼を受けた冒険者だ。「パンダースナッチ」という倒しなれたモンスターを倒しにいったのだが…
まさかここまで巨大な個体だとは思わなかった。
頼みの綱の弓もハンマーも弾き飛ばされてしまったし、疲労により魔法を唱える気力すらない。
ああ父さん母さん…私は生きて帰れないかもしれません…
そう思っていた所…
???「☆△▲♤◇▲◐★☆★☆◑(ギャア)〜〜〜〜〜〜!」
何語かわからない叫び声と空を切り裂く轟音と共に船がいきなり飛んできて、パンダースナッチに衝突!パンダースナッチは空に吹っ飛んで光となって爆発した。
メリル「…誰だか知らないけど、助かったぁ…」
私はホッと胸をなで下ろした。その後、私を偶然とは言え助けてくれた船の中に入って運転手を探した。
メリル「おじゃましまーす…」
船の中には、私より少し小さな身長の男の子がコクピットで失神していた。
メリル「おーい、大丈夫?…返事がない…。とりあえず家に運んで様子を見よう…」
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ーメリルの家ー
ウォレン「うーん…」
僕は気がつくと、見知らぬ家の中で目が覚めた。
メリル「〇×★x-*'*+/@ (あ、気がついたのね)!」
声らしき音がする方に目を向けると、うさぎの耳と人の耳がある女の人がいた。
ウォレン「???…ありがとうございます。」
…何を言っているかわからないが、とりあえず彼女が助けてくれたのだろう。僕は彼女にお礼を言った。
メリル「??…▲◇▽…∪∩¬∩⇒∅∴≫≫(えっと…どういたしまして。)」
…部屋の隅の保存食や、彼女の服装を見るにボクのいた世界と文化が似通っているようだ。とはいえ異世界だから言葉が通じない。…わかっていたが、いざ通じないとなると打つ手がない…
メリル「…!…◯◑◐(そうだ)!」
獣の耳を持つ女の子はいきなり家の外に飛び出していき、しばらくすると錠剤のようなお菓子かなにかを持って来て僕に差し出してくれた。
メリル「…」パクッ
どうやら食べるもので間違いないようだ。僕はそれを口に含んだ。
…口の中に冷たさと酸味が広がる…
メリル「もしもーし。私のいってる言葉の意味分かる?」
ウォレン「あ、分かります!…って…え!?」
なんとさっきのお菓子には翻訳効果があったらしく彼女の言語がわかるようになっていた!…すごい!
ウォレン「…さっきはありがとうございます。…僕はウォレン・トレバー。貴女は?」
メリル「どういたしまして!私はメリル・ムーンスター。初めまして!そんな堅くならなくても大丈夫だよ!」
ウォレン「あ、初めまして。あの…つかぬ事を聞くけど僕の船はどうなっちゃったの?…」
メリル「あなたの船?あー…ゴムパッキンが破損して船体にヒビが入っちゃってたから修理が必要だと思うわよ…」
やっぱりかー…僕が気を失う前に怪物が見えたから破損するとは薄々感づいていたけど…
僕はその後、いろいろなことを聞いた。怪物のことについて、船の行方について、そしてここがどこかについて。
僕は話を聞きながら、船について以外のことをノートにまとめた。
・この町について
ワンダー諸島連邦
ロピアン島
ファンシー街
・怪物について
B-Worldには「魔物」というモンスターがいてそのモンスターを退治した証拠を見せたり、落としたものを売ることでお金がもらえる。
モンスターによっては金を消化できずに魔界に帰ったりする際に落とすこともある。
そう言った物は(少なくともワンダー諸島では)退治時の報酬として自分のものにして構わない(ただしモンスターの唾液等、証拠が存在しないと没収される) ・モンスター
B-Worldにはモンスターという人の精神などから生まれたりした怪物が存在する。
モンスターにもよるが、精神から生まれたモンスターは倒すと一部を落として魔界に帰る。
こんな具合に。
メリル「ところで、あなたは何をしにここにきたの?話す言葉とかから分かるけどこの国の出じゃないわよね…?船乗りっぽいし商売?まさか侵略前の軍事偵察?」
ウォレン「実は…」
かくかくしかじかこれこれうまうま…
メリル「異世界から来た?…嘘でしょ?」
ウォレン「いや…本当だよ。ちょっとメモ用紙1枚くれる?」
メリル「え?いいけど…」
ウォレン「ありがとう。」
そう言って僕はメモ用紙に自分のサインを書いた。
メリル「…?なんて書いたの?」
ウォレン「僕の名前…だけど…」
メリル「ちょっと待ってて…」
そういうと彼女は翻訳用の辞書らしき本を取り出し、大急ぎで文字を調べ始めた。
メリル「…嘘…どこにも無い………貴方が異世界から来たってことは本当みたいね…それであなた、これからどうするの?」
ウォレン「…とりあえずコレを売って資金の足しにしてアパートでも借りようかと…」
そう言って僕は必死に稼いだお金で買った白真珠二粒を取り出した。
メリル「あー…はっきり言うとそれ売ってもアパートを借りるのは不可能じゃないかな…」
ウォレン「あ…」
カ ル チ ャ ー シ ョ ッ ク !
しまった。感覚が麻痺していた。こんなことなら二束三文で買える青真珠を25000個買えば少しはマシだったかもしれない。
ウォレン「…とりあえず、僕もクエストを受けてお金を稼ぐよ!」
メリル「別にいいけど…あなた魔物…もしくは猛獣との格闘とか解体の経験はあるの?」
ウォレン「一応…先生から推奨されたサバイバル訓練を受けて森の中でシカ(みたいな野生動物)と戦い、自分で解体して(解体前から食べる前にかけてはちょっと気分悪かったけど)食べたことはあるし…それに船の中にショットガンと斧を用意しておいたから一応戦えるよ」
メリル「ok。一応言っておくけど魔物を倒したからってその魔物が死ぬわけじゃないからね。…それでも気分が悪くなったりするなら私に言ってね。納品系のクエストとかもあるわけだし。」
ウォレン「(顔に出ちゃってたか…)了解。」
メリル「そうと決まれば、冒険者パスを発行しに行くわよ!」
こうして、ボクの異世界ライフは始まったのでした。
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第二話「Boy gets a my room and magic harp.」 [#xb56d2ca]

ウォレン「うーん、引越し先どこにしようかな…クラップハイツ?…ダメだ、ちょっと狭いし国外だから手続きが面倒だ…次に…ここはアレだからダメ…うーん…いいとこが無いなぁ…」
そう言いながら、ボクは本を翻訳グッズ「翻訳グローブ」で翻訳しながら賃貸雑誌「月刊ムービング」を読んでいた。
メリル「もういっそのこと放浪するとか…?」
ウォレン「でもなー…家は手に入れたほうがいいし…ん?このマンションドラゴンシュラインってのは?」
ボクの目にマンションドラゴンシュラインという明らかに誤訳な名前のマンションが止まる。
メリル「ドラゴンシュライン…あ、メゾンリューグーか。そこは「一時を過ごすにはおすすめだけど特殊な船がないと住むのには向かない」って言われているマンションだよ。前に買った人が「スクリューのない船がないと亀に乗らなきゃいけないがその亀がトロいため暮らすのが不便…外輪船もサメにかじられるし手こぎボートや帆船じゃなおさら無理」って言ってるからね…そういやウォレンの船って水中にスクリューないタイプだよね?ならここがいいんじゃない?(…それに、私ここの管理人とは知り合いだし…(小声))」
ウォレン「あ、このマンションから最寄りのお店まで亀で一時間、地図を見るにボクのホバークラフトの速度だと約30分…しかもさっき言ってた人が売ったっぽい部屋は中古で安め…うん!ボクにぴったりだ!」
…そんなこんなでここに決まって、購入予約もしたんだよね。(あのとき小声でしゃべってたことは聞き取れなかったけど。)そんなことを考えながらオルカ弐号(修理により号数が変わった)を運転し、ボクは竜宮内海に最も近い港近くの街「アクアポート」に着いた。
今日はここで宿を取るとしよう。
ウォレン「すみませーん…一泊させてください…」
店主のオヤジ「いいぞ」
ボクはお金を支払い、そのままベッドで眠りについた。


…その日、ボクは不思議な夢を見た。
不思議な服を着た綺麗な女性から不思議な竪琴を渡される夢だ。
−翌日−
ウォレン「ありがとうございましたー!」
店主「気をつけていけよ坊主!」
ボクは目が覚めると同時にチェックアウトして、そのまま港にダッシュ。
そして停泊させておいたオルカ弐号のキーを回し、そのまま出発した。
―五時間後―
…出発して5時間たった。今のところ何もないな…このまま安全にアジリエ(竜宮内海のあるエリア)の海域にいけるかもしれない。
そう安心している矢先!
海から触手が4本伸びてボクの船に絡みついてきた!
ウォレン「うわっ!…このぉ!」
ボクはとりあえず窓から身を乗り出してオノで触手を切り取り、そのまま全速力で船のアクセルを踏んだ!
…今の触手は…間違いなくイカだ。
…まったく、イカれたヤツだよ!…なんてだじゃれを飛ばす暇もない。
ボクはバックミラーを調節し、後ろの様子を確認する。
やっぱり。大きなイカがボクの船を追いかけてきていた!
ウォレン「…しつっこいな!…あ!…」
ボクは船の窓から身を乗り出し、あらかじめ買っておいたカミナリボールを空に掲げ、雷の魔法を解放した!
たちまち巨大なイカは魔法により体が痺れた。そのスキにボクは船のエンジンを加速させてイカを振り切る!
ウォレン「いまのは…メリルが言っていたイカの怪獣、レッサークラーケンか…前ここの海域でたまに出没するって言ってたなぁ。」
ボクはとりあえず奴から切って回収したイカゲソを船に積んで、そのままアジリエの海域へ向かった。
−3時間後、竜宮内海に続く海峡「玳瑁(タイマイ)」−
ウォレン「ふー…やっと安心できるところに着いたよ…」
この海域には水中の動く物に反応して噛みついてくるヤバすぎる鮫が住んでいるため、魔物や魚があんまりいないのだ。
ウォレン「でもそういう生物をヒレにわざと噛み付かせて気絶させたあと食べる巨大な亀がいるらしいし、ホントここらへんの生態系はデンジャーだよ…その亀が温厚で助かったけど」
そうつぶやきながらボクは船を運転し、竜宮内海に向かった。
―竜宮内海―
ウォレン「メゾンリューグーはっと…あ、ここから大体3キロか」
ボクは船のエンジンを吹かし、メゾンリューグーに船を走らせる。
メゾンリューグーに向かう途中…いきなり船の近くにあった小島が動き出した。
ボクは船を徐行させてその小島をよく見てみる。
…違う。小島ではなく大きなカメだッ!
カメ「その船…お主、「うぉれん」とかいう男か?」
ウォレン「しゃ、喋ったぁああぁああァァ!?」
カメ「わしはタートルキング。…といってもデカくて喋るだけのただの亀じゃ」
いや、喋る上にデカいとかただのカメとは到底思えないんですが…
カメ「メゾンリューグーの管理人から伝言を預かっとる。『この度は私のお友達を助けていただき誠にありがとうございました。』とな。」
ウォレン「と、友達…?」
カメ「あそこの管理人の友達といえば…たしかうさぎの耳をつけた女の子じゃったかのう…」
…えええええええええ!?メリルってあそこの管理人と友達だったの!?すごい…
カメ「お前さん、メゾンリューグーに入居するんじゃろ?船のガレージが右の方ににあるからそこから入るとええ」
ウォレン「ありがとうございます!」
そんなこんなでボクはタートルキングさんと話した後、船を少しずつ加速させてメゾンリューグーに着いたのだった。
―メゾンリューグー エントランス―
ウォレン「こんにちわ…」
???「いらっしゃいませ!」
ボクを出迎えてくれたのはどことなく魚っぽいお姉さんだった。
ウォレン「あの、ボクはここの4-1に入居しに来たウォレン・トレバーです」
管理人「あ、トレバーさんですか!代金は持ってますよね。」
ウォレン「はい!」
ボクは入居代を支払い、管理人さん…弘原海 乙姫?(わだつみ おとひめ)さんから鍵を受け取った。
管理人「あ、それとこれを」
ボクは管理人さんから綺麗な黒い箱を渡された。
ウォレン「これは…?」
管理人「…べつに開けてもお爺さんにはなりませんよ。その中には私の友達を助けてくれたお礼が入ってます」
ウォレン「あ、ありがとうございます!」
ボクはお礼を言うと、4-1号室に向かった。

ウォレン「ふう…大体荷物は運び込んだな…」
ボクは船の積荷を全て部屋に運び込み、一息つく。
…そういえばあの箱には何が入っているんだろう。
ウォレン「こんな綺麗な箱なのになんで「開けてもおじいさんにはならない」なんて言ったんだろう…」
ボクは恐る恐るその箱を開けた。
そこには、夢で見た竪琴が入っていた。
ウォレン「わぁ…。ん?説明書が付いてるぞ。」
ボクは説明書を読んでみた。
「魔道具:セイレーンの竪琴」
「使い方:鳴らし方によって様々な魔法を使うことができます。
それについては同封の楽譜をご覧下さい。」
ウォレン「なるほど。ボクにはピッタリだな。」
同封された楽譜もついでに見てみた。
「楽譜:水の攻撃魔法」「楽譜:ウォーターバリア」etc…
ウォレン「うん、初心者にもやさしく書かれてる。練習すればすぐに使えるようになりそうだ。」
ボクはその竪琴と楽譜、説明書をハコに入れた。
ウォレン「さてと…ようやっと拠点を手に入れられたんだ。本格的にアンシャ文明の遺跡の遺跡を探さないとな…」
父さん母さん、ボクの冒険は、まだまだ終わりそうにないです。

Part3{Gunslinger joins the team} [#p9ee37f0]


メリル「ウォレン、後80キロぐらい先にお目当ての遺跡があるよ!」
ウォレン「ありがとうメリル!よっし、かっ飛ばすよ!」
ボクたちは今、ミステリ石室を目指して「ウェスト荒野」をオルカ弐号でかっ飛ばしている。
・ミステリ石室
こじんまりとしており、壁に文字が書かれているだけの簡素な遺跡
この遺跡は地下に空洞が広がっていることが明らかになっているが、その地下の空洞が自然形成されたものなのか、はたまた遺跡の続きなのかはわかっていない。
この遺跡の文字が解読できれば空洞の謎を解く大きな助けになるのではないかといわれているが、文字の体系が他の文明と全く異なり、それらの意味の解読はほぼ出来ていないため、どん詰まりになっている。
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ウォレン「ほとんどの考古学者が音を上げる別体系の遺跡…つまり異世界の遺跡の可能性が高いということなんだ。つまりボクのいた世界の文明の遺跡の可能性がある。ようやっと掴んだチャンスだ。逃がさないよ!」
メリル「熱いねウォレン!…!?気をつけて!砂の中から何か出てくる!」
ウォレン「え!?」
まさか…
ボクの体に悪寒が走る。
刹那!
砂の中から巨大なミミズめいた気持ち悪い怪物が飛び出してきた!
メリル「こいつは…ウェスタン・デスワーム!」
ウォレン「やっぱりか…!」
ウェスタン・デスワーム。
このウェスト荒野に生息する魔物や生物の中で最も危険な存在。
その速さは馬と同じ上、その牙は鉄板も貫く。
ウォレン「メリル、どうにかならない!?」
メリル「無理!私の弓じゃアイツの皮膚を貫けないよ!…今取れるのは1つ。逃げるしかないわ!!」
ウォレン「りょ、了解!」
ボクは船のスロットルを全開にしてワームから距離を取ろうとする。
しかし!
ワームがまるで鮫の如く飛びかかり僕の船の後ろを掠めた!
ウォレン「うわぁぁああ!」
僕の船は急激に失速していく!
あぁ父さん母さん…今までありがとうございます…僕はもう死んでしまうかもしれません…
…と思った矢先!!
凄まじい轟音が響き、ワームに風穴が開く!!…銃!?
二人「「た、助かったあ…」」
???「おい、大丈夫か?」
ウォレン「は、はい。ありがとうございます…」
メリル「あの、あなたは…?」
イーデン「俺か…俺はイーデン・バッキンガム?。流れのガンスリンガーだ。おい、お前らの船…あー、派手にやられちまったな。近くの町に修理屋がある。そこで直してもらえよ」
ウォレン「あの、でもボクたち他に引っ張れそうなものありませんし、あなた車とか船とか馬とか持ってないじゃないですか…」
イーデン「俺は力には自信があるからな。この紐で引っ張って持ってってやるよ」
メリル「いくらなんでも無理だと思うけど…」
イーデン「…まぁ見てろ」
そういうとイーデンはオルカ弐号にロープをくくりつけ、引っ張った。
なんと、動いた。
二人「「えぇええええええええええ!?」」
イーデン「大丈夫だったろ?」
メリル「う、疑ってすいません」
イーデン「人を見かけで判断しちゃいけないってことだぜ。お嬢ちゃん」
ウォレン「すごい力だ…」
そんなこんなで僕たちは最寄りの街、「ショトパスタ」に着いた。
…着いた時にはもう夕方になってたけど。
―ショトパスタの町 スクラップガレージ
イーデン「オッサン、ぶっ壊れたフネがあったから直してくれ」
フランク「おう。あとオレはフランクだっちゅうに」
イーデン「それにしてもお前ら、なんでこんななんもない砂漠に来たんだ?」
ウォレン「実は…」
―斯々然々。
イーデン「ほーん、あの遺跡ね…たぶんもう調べ尽くされてもうなにも出ないと思うぞ。なんたってあそこ古代文字の解読が難航してて調査が後回しにされてるからな…」
メリル「いや、ウォレンくんは異世界からこの世界の古代文明を調査しに来た考古学者なんです。」
イーデン「え?お前らオレをからかっちゃいかんよ大体本当にお前異世界人なの…」
ウォレン「あ、証拠ならあります。」
そう言って僕は自分のノートを見せた。
イーデン「え゛?嘘だろ…(この字…あそこの遺跡の字に少し似てるぞ…)疑って悪かった。信じるよ。オッサン、まだ修理かかりそうか?」
フランク「明日まで待ってくれ」
イーデン「だとさ。明日までこの町の宿でのんびりしてな」
―宿
メリル「ふぅ…。長い距離を歩いてどっと疲れちゃった。じゃあお休み。」
ウォレン「うん。ボクももう寝るよ。おやすみ。」
―スクラップガレージ
フランク「イーデン。お前あいつらについて行ったらどうだ?」
イーデン「何言ってんだよ…オレは多人数での旅になんか魅力は感じんよ」
フランク「…目が泳いでるぞ」
イーデン「ぎくっ!…本当は多少魅力を感じてるがな…」
フランク「本当に多少か…?ちょっと鼓動聴くぞ」
そういってフランクはイーデンに聴診器を当てた。
フランク「うるせっ!本当は胸が高鳴ってるんだろ?」
イーデン「あ、あいにく俺は危険なことはいくら金積まれても断る主義でね」
フランク「一人でワームを倒すのに比べたら安全だろうに。それにお前がいくらサイボーグだからってワームに喰われたらスクラップだぞ」
イーデン「うっ…わったよ!出血大サービスもってけ泥棒!アイツらにとことん付いてってやるよ!!」
フランク「何もタダで受けろとは言っとらんだろうに。とりあえず、お前とあいつの船修理に関してはオレが奢ってやる。これからもチャラだ。」
イーデン「なるほど。そりゃ悪くない…がちょっと太っ腹すぎないか?」
フランク「なーに、お前がフラフラと彷徨ってズタボロになってここに駆け込んだりガラクタを持ち込んだりした挙句修理費を踏み倒されるよりはマシだ。」
イーデン「そ、そりゃどーも。」






―翌日
ウォレン「ふぁーあ…よく寝た。」
メリル「私もー…」
イーデン「おーい!お前ら!」
メリル「あ、ようやっと船が直ったみたいね」
―スクラップガレージ
フランク「今度のはヤツの歯がへし折れるほどカッチカチの装甲にしてやった。安全安心だぞ!」
ウォレン「あ、ありがとうございます…フランクさん。」
…ちょっとオーバースペック過ぎないかなぁ…?
フランク「それと…イーデンがお前たちに付いてきてくれるみたいだぞ」
え!?たしかに心強いけど…雇う際のお金は?
イーデン「本来は高くつくが…このオッサンにイイモノ譲ってもらったからタダで雇われるぜ。」
フランク「なにが高くつくだ。久々の大人数の冒険に胸が高鳴
イーデン「いいか、仕方なくだからな!」
明らかにテレ隠しだ…
ウォレン「はい!」
ー父さん母さん、僕の旅に仲間が一人増えました。


四話…Boy gets a laser cannon and Prophecy.(レーザー砲入手、遺跡突入編) [#bb754ddb]

―ショトパスタ
僕たちは再び「ミステリ石室」を目指して船を発進させた。
フランク「気をつけてなー!!」
ウォレン「はーい!」
船を発進させてから数時間後…僕たちは石室の前に来ていた。
―ミステリ石室・前
ウォレン「そういえば、ここって「石室」って呼ばれてるけど設計様式は「墓場」っぽくはないですね。なんでそう呼ばれてるんですか?」
イーデン「内部に棺のようなものが多く置かれているから自然と「石室」と呼ばれるようになった…って聞いたことがあるぜ。中身に関しては持ち出されたかなんかで空っぽだが。」
ウォレン「なるほど…内装の問題…と。ん?この遺跡って外壁に傷が少ないですね…」
メリル「ホントだ…大昔に建てられた物のはずなのに…」
イーデン「それがこの遺跡の不思議の1つ、「再生能力」だ。」
ウォレン「再生能力!?詳しく聞かせてください!」
イーデン「ああ、ここの遺跡って大昔に建てられた割に綺麗だろ?そのことから「再生能力がある」とアマチュア遺跡マニアの間で話題になってたんだが、その説が実証されるような事件があってな…ほら、この遺跡って下に空洞があるだろ?そこに強引に立ち入ろうとして爆弾をぶち込んだり魔法をぶち込んだりして傷をつけようとした奴らが居たんだが、そいつらが付けたはずの傷が瞬くうちに消えてしまったんだ。そのことからこの遺跡には本当に再生能力があると判明したって訳だ。このせいで強引に立ち入って内部を調査する方法が使えず学者がお手上げってわけよ」
ウォレン「なるほど…」
メリル「(あんなところに戦車みたいな機械がある…)イーデンさん、あそこに戦車みたいな重機か兵器らしきものが…アレはなんですか?」
メリルはなにかを指さした。その先を見てみると遺跡の近くに埋まっている馬鹿でかい主砲やらなんやらが大量にくっついた戦車のような機械があった。
イーデン「おそらくその事件の際に遺跡の最深部に穴を開けるために持ってきたヤツだな。ボロボロになってるのを見るに強引に砂の中を進んで、砲撃やらなんやらで壁を破壊して侵入しようとしたら燃料が切れて回収できそうにないからがポイ捨てされたモノっぽいな…ん?コイツのレーザー砲バッテリー式っぽいな…多少修理すればまだ使えそうだ…」
イーデンさんはそういうと、戦車のような機械に向かって走って行き、レーザー砲を引っペがしてその場で軽く改造すると、僕のところへ戻ってきた。
イーデン「ほれウォレン、お前がもっとけ」
ウォレン「これってネコババじゃないですか…?」
イーデン「このウエスト砂漠ではこういう「ポイ捨て」されたものは勝手に持ってっていいっていうオキテがある。いわゆるビーチコーミングって奴と同じだから大丈夫だ」
ウォレン「なるほど…」
僕はイーデンさんからレーザー砲を受け取ると、ミステリ石室へ足を踏み入れた。
―ミステリ石室最深部
イーデン「…着いたぞ」
僕たちはすんなりと遺跡の奥に着いた。
ウォレン「外見の割に部屋少ないな…雑誌でも狭いと書かれてるけど本当に経験すると余計狭く感じるよ」
メリル「まあ「石室」って呼ばれるほどの部屋の少なさだし…」
そうメリルと話しながら、僕は壁の文字を見る。
…僕の世界の言語で使われているヴァルタロス文字の源流、オリンテノン文字だ。
これなら読めるぞ…
ウォレン(何々…彼方より来る我々と同じ血が流れしものよ、ここに我らの証を示せ…なるほど。)
示されている方向を見るとレンズのような何かがある。
僕は帽子を脱ぐと、頭に生えている宝石の角をそこに押し当てた。
メリル「え!?ウォレンってツノ生えてたの!?」
イーデン「まるでカーバンクルだな…」
ウォレン「僕の世界ではみんな頭に宝石質の物質で構成されたツノが生えてるんだ」
イーデン「ほー、さっすが異世界…ん?棺桶の足元がさっき震えたぞ…?」
ウォレン「(証を示し後、箱に入り下へ進め…)イーデンさん、メリル、そこの箱に入ることで下に行けるみたいです!」
メリル「なんか不吉…まぁ、それ以外に勧めそうなところないし…」
イーデン「縁起でもない…ま、いいぜ。」
僕たちは棺桶に入った後、フタを閉じた。
…棺桶が迫り、響くような音とともに下がっていく…
メリル「え、エレベーターなのコレ!?」
イーデン「すげぇ技術だな…」
僕たちは振動が止まると、棺桶の蓋を開けて外へ出た。
―ミステリ遺跡
そこには大きな遺跡が広がっていた。
イーデン「これが大空洞の正体か…あんなギミックがあるんじゃ、通りで誰も大空洞の正体がわからない訳だ。」
ウォレン「この遺跡は何のために作られたんだろう…進んでみれば設計や家具からわかるかな…」
メリル「気をつけて!ここ、モンスターの気配がするよ…」
イーデン「長い間放置されたから、モンスターが住みやすい環境になってたんだろうな」
少し進むと、メリルの忠告通りモンスターが現れた。
メリル「あのモンスターは。…全員地属性!水、風、爆属性が弱点だよ!」
ウォレン「了解!」
僕はハープを取り出して、「水の攻撃魔法」を短めに演奏する。
水しぶきが飛び散り、奴らの身体にキズが入る!
イーデン「喰らいな!」
イーデンさんは目にも止まらぬ連射を繰り出して奴らのキズを的確に射抜いていく!
奴らは光の粒子になって消えていった。
メリル「す、すごい…」
イーデン「だろ?あと、忠告だ。」
イーデンさんは僕とメリルの間の隙間に向けて銃を撃った!?
…後ろでモンスターが光になる音がした。
イーデン「もっと背後にも注意するんだな」
ウォレン「は、はい!」
僕たちは出てくるモンスターを倒したり、時にはモンスターから逃げたりしながら先へ進んで行く。
メリル「でもココ、一体何のために作られたのかな?ベッドが所々にあるから居住区っぽいけど…」
ウォレン「その割にはセキュリティが硬いし作りも頑丈…(シェルターか倉庫…でもまだ確信はできない…)。あ、あそこの箱は…」
ボクは落ちていた箱の中身…保存食(らしきもの)…そして遠目に見て違和感のないよう無いように隠されていたせり出し式の調理台を見て確信した。
ウォレン「…シェルターだね。」
メリル「なるほど。」
イーデン「しっかし古代人にしては大層な仕掛けだな…見た目はいかにも古代って感じだが」
ウォレン「この文明は外見での偽装は得意なんですよ。中身は超古代文明と言ってもいいですけど…」
そう言いながら僕たちが歩いていると、なにか変なスイッチを踏んだ音がした。
ウォレン「え?」
すると横の壁が開いた!
ウォレン「うわっ!」
メリル「ひゃっ!」
イーデン「あぶねっ!」
ボク達は前転し、その開いた壁から素早く離れた!
その壁の穴から、稲妻の如き閃光が飛び出す!
…れ、レーザートラップ!?
ウォレン「あぶなかったぁ…」
メリル「うん…もっと足元には気をつけなきゃね。」
イーデン「まぁさっきのはあんまり目立ってなかったから踏んでも仕方ないだろ…」
ボク達は立ち上がり、足元をメリルの分けてくれた矢でつついて安全確認しながらそのまま先へ進んでいった。途中、壁がバネのように飛び出す罠や天井が落ちてくる罠などがいくつか配置されていたが、矢で先に作動させて安全に進んでいった。
イーデン「矢ってこういう使い方もあったのか…16フィート棒要らずだな」
メリル「でしょ?私が弓を使う理由の一つでもあるんだ。」
考えられてるなぁ…
ウォレン「ちょっとボク思ったんだけどさ、あそこまで強力なセキュリティが地上にあるのにここまでする必要あるかな?裏切り者が敵を呼び寄せた時の物だとしたらこんなに配置したら居住性が損なわれるし…」
メリル「魔物が攻めて来たときの対策用のセンが強いかな…さっきのビームの雰囲気は光魔法に近かったし」
イーデン「…なんにせよ、俺たちにも情け無用みたいだな」
そうこうしている内に、ボクたちは最深部へたどり着いた。
―ミステリ遺跡 大広間
ウォレン「おー、広い…」
メリル「雰囲気からするにここが最深部っぽいけど…」
僕たちがここに足を踏み入れると、突如!地面が揺れた!
メリル「きゃっ!ま、まさか…」
ウォレン「ま、まさかって…」
イーデン「そのまさかだな…。番人が来るぞ!」
地面の揺れが止むと、大量のブロックが飛んできて下半身がトロッコになったような人型を作った!
ここの番人、名づけるとすれば「ミステリガーディアン」が現れた!
ウォレン「ここまでゴツい番人が置かれているってことはこの先に何かあるのかも…」
メリル「見た目からするに土属性かな…だけど人工物だし無属性?」
イーデン「考えても仕方ない、ぶっ倒して先に進むぞ!」
ウォレン「はい!…戦闘開始!」
僕はショットガンをやつの顔めがけてぶっぱなした!
奴の顔は吹き飛んだ…ように見えたがヒビが入った程度で、しばらくすると再生してしまった!
メリル「地上の遺跡と同じ再生機構がついてるみたい…」
イーデン「こういうヤツはコア部分があってそこを叩けば再生を止められるはずだ!」
ウォレン「了解!」
ボクはガーディアンの身体にショットガンを撃った。
しかしガーディアンには大してダメージを与えられていない…
イーデン「ならこいつはどうだ!?」
メリル「これなら!」
イーデンさんは何処からともなく重火器を取り出し、メリルは矢を弓につがえ、二人同時に相手の体めがけてぶっぱなした!
しかし、奴の再生した顔面から出る光線によって重火器の弾は迎撃され、矢は豪腕により跳ね除けられてしまった!
イーデン「糞っ、ダメか!」
弾の爆風を掻き分け、ガーディアンが姿を現した!…突進攻撃だ!
イーデン「クっ…!」
イーデンさんは僕とメリルを両手で抱えるとダッシュして奴の突撃を躱した!
ボクたちは奴らから距離をとったところで離してもらった。
ウォレン「いたたた…ありがとうございます。」
メリル「攻守ともにまさにカンペキ…見た目通りの戦車系ね…」
ガーディアンは壁に体をこすりつけている。
ウォレン「でも今のうちに攻撃…」
…が、すぐにこちらに振り向いた。
ウォレン「できないか…」
イーデン(突撃も使用可能なだけあって衝撃耐性も抜群…しかし突撃後に少しスキが出来る…!)「おいメリルとウォレン!(ゴニョゴニョ…」
ウォレン「何ですか?…なるほど!」
メリル「それなら勝てそうかも…」
相手の顔面に光が集う…
ウォレン「作戦開始っ!」
僕たちは三人でバラバラに動いて相手の光線を回避。
僕は相手に走って接近し、相手の左腕を躱して相手の胴体をオノで切り裂いた!
相手は右腕で僕を跳ね除けようとする!
ウォレン「わっ!」
僕はしゃがんで腕を回避し、斧を回収して相手から離れ、片手でメリルに合図を送る。
メリル「喰らえっ!」
メリルは弓を引き絞り、ガーディアンの胴体のヒビに矢をぶち込んだ!
ガーディアンはひるんだが、お返しとばかりに顔面が輝き出す…
メリル「!」
メリルはジャンプしてレーザーを避け、そのままガーディアンから離れた!
ガーディアンはメリルの跳んだ方向に首を向けて攻撃しようとしている。そこに別の方向からの射撃が命中する。…イーデンさんだ!
イーデン「お前の相手は俺だ!」
ガーディアンはイーデンさんの方に振り向き、下半身のホイールに力を溜め始めた!
イーデンさんは片手でこちらに合図を送る。
メリル「…OK!」
メリルは思いっきりジャンプした!
僕はイーデンさんの立てた作戦を思い出していた。
(いいか二人とも、まず奴のレーザーを避けたら散開し、ウォレンが相手にヒビを入れてコアの位置を確認、そしてメリルがコアにダメージを加えろ。そこで俺がヤツの気を引くからその間にデカい攻撃を叩き込め!)
ウォレン(でかい攻撃って言っても…あ!)
僕はイーデンさんから遺跡に入る前にもらった「アレ」を思い出した。
ボクは「アレ」を構え、エネルギーのチャージに入った。

イーデン「…今だ!」
イーデンさんは相手の体当たりを横っ飛びで避けた!
たちまち相手は壁に激突して身体が怯んだ!
メリル「…そこっ!」
メリルが相手の胴体に向けて生成した光の矢を放つ!
矢がこの遺跡のガーディアンに突き刺った!
ウォレン「これで…どうだぁああああああああああああああ!」
ボクは遺跡に入る前にもらった「アレ」…レーザー砲をガーディアン目掛けてぶっぱなした!
鋭い閃光が空を斬り、メリルの放った矢へと吸い込まれていく!
光の矢がレーザーを吸収して活性化し、光の矢が爆発!
ガーディアンの身体は粉微塵になった!
だが、ガーディアンの頭は悪あがきの如くこちらに吹っ飛んできた!
しかし
ズギャン!
凄まじい轟音が響きガーディアンの頭は弾丸に迎撃された!
イーデン「危ないところだったな…」
弾が飛んできた方向を見ると、片手が銃に変形したイーデンさんがいた。
ウォレン「い、イーデンさん!…その腕は?」
メリル「仕込み銃!?」
イーデン「ああ。俺はこう見えてサイボーグでな。あのオッサ…フランクにメンテナンスしてもらってるってわけだ」
…なるほど。
メリル「それで、どうしてサイボーグになったんですか?」
イーデン「それは俺が放浪の旅をする理由でもあるが、それについてはまた今度な…。」
ウォレン「はい。…あ、あそこにあのレンズが!」
ボクはこの部屋の左側に見つけたバイオルビーを読み込むレンズを指さした。
イーデン「あ、ホントだな。埃で隠れててさっきまでは見えなかったが戦闘の余波で見えるようになったみたいだ」
ウォレン「ちょっと起動させてきますね!」
僕はそう言って帽子を脱ぐと、頭に生えている宝石の角をそこに押し当ててきた。
横の壁が空いて扉が出現した!
ウォレン「…」
僕はさっき跳ね除けられて落ちた矢で扉の前の安全を確認。
ウォレン「大丈夫だよ!」
メリル「了解!」
イーデン「行くか!」
安全を確認すると僕たちはその扉に向かって進んでいった。






―ミステリ遺跡最深部
扉の奥には壁画と古代文字が書かれた壁と緑色の宝玉があった。
メリル「ウォレン、壁になんて書いてあるの?」
ウォレン「ちょっと待って、いま読むから…「我ら、彼方の世よりこの地に来りし者なり。我ら、魔物からこの遺産と我々を守るべく此方の城を作り上げん。我らこの城と別にもう一つ城も作り上げん。その城永久に凍てつく地に眠り、彼方の世より来たる者を待ち受けん。彼方の世より来る者、青と白の衣をまとい天かける船に乗りこの世へ来、西の砂漠のこの地に降り立たん。その者我らの究極の遺産を彼方の世へと返すであろう…ここに眠る宝珠はその来たる者を遺産へと導く秘宝なり」…え゛?」
青と白の衣…確かに僕はそういう色の服を身に付けている。天かける船、ホバークラフトは空を飛ばない飛行機の一種だし、何よりすごい勢いで突っ込んできた際に空を一度だけ飛んでいる。それにこの壁画…
明らかに、僕を描いている。
イーデン「なるほど…用はココにある玉をウォレンがもってけ、ということか」
ウォレン「いやいやいやいやいやいやいや!おかしいでしょどう考えても!僕が遥か昔の石版に書かれているなんて!」
メリル「端っこになにか書かれてる。この古代文字はこの世界の古代文字ね。私でも読めるかも…えーっと、「この予言、彼方より来たるものを導くべく、此方の世の予言者の言葉を彼方の文字で記したものなり」…なるほど。ウォレン、どうやらここの石版、この世界の予言者が書いたものみたいよ。」
ウォレン「なるほど。それなら納得いくかな…占い師がこの世界では居るらしいからね」
イーデン「しかし回りくどい設計だな…こう盥回しにせずともいい設計とかあるだろうに」
ウォレン「こうやって「回りくどい」ってのは電気が通ってなくても使える最高のセキュリティーでもありますし…そこは突っ込んでもしょうがないですよ。」
イーデン「なるほどな…お、こっちに続きもあるな。「この文を記しし者の末裔、他の砂漠の道にて彼方の世より来る者を彼の宝珠と此の宝珠により導かん。その者東の砂漠にて、予言と呪いを扱うものなり」」
メリル「なるほど。次はイースト砂漠に向かうべきってことね」
ウォレン「あの、イースト砂漠って?」
イーデン「イースト砂漠はサファリネットが開発される前からあったらしいモンスター捕獲用のアイテム「魔法のランプ」の発祥地として有名な東の砂漠だ。そこの「アビナイト」という所は占い師や呪い師も多いらしいぜ。」
ウォレン「なるほど。でも「永久に凍りつく地」ってのも気になるなぁ…」
メリル「永久凍土と言うと「ノースブリザード」、「冬の森」、「カチコチ島」、そして「カイゲルダ」…候補は4つね」
イーデン「…とにもかくにも、まずは「アビナイト」に向かって、この玉で次の行き先を占ってもらうのがベストだな」
こうして僕たちは「アビナイト」に向かうことになりました。
ウォレン「そういえば、その魔法のランプってどんな感じなの?」
メリル「ちょっとメモ用紙貸して!こういった感じで…」
ウォレン「それ飲みものとか入れるやつじゃない!?」
イーデン「いや、口の部分に糸突っ込んで火を点けて使うヤツだ」
ウォレン「あ、アレか!僕のいた世界では口の部分が直角だったからわかりづらくて…」
父さん母さん、僕の旅はまだ続きます。

・ミステリ石室(書き換え)
こじんまりとしており、壁に文字が書かれているだけの簡素な遺跡に見えるが、
その地下には大きな遺跡が広がっており、侵入してきた魔物を迎え撃つためだと思われるセキュリティトラップがいくつか存在する。
B-worldの住民と協力して作られたものらしく、遺跡の深部には古代B-world文字でのメッセージも書かれている。
外見上から石室と呼ばれているが、設計的居住区、特にシェルターであると推測される。

ストーリー5…fortune teller joins the team [#z311b4bd]

―ショトパスタ
ボク達は遺跡を出ると、ショトパスタのフランクさんのガレージに立ち寄った。
イーデン「フランクのオッサン、帰ったぜ。」
フランク「せめてどっちかで呼べイーデン…ところでセーラー服坊主、遺跡にはなにかあったか?」
ウォレン「はい。あの遺跡には特殊な仕掛けがありまして…」
ボク達は遺跡であったことを話した。
フランク「なるほど。んで次はイースト砂漠へ行くのか」
ウォレン「はい、そうです。」
フランク「よし、なら選別替わりにそのレーザー砲の清掃と修理、あと船の充電をしてやろう」
ウォレン「え!?いいんですか!?…ところで修理って?」
フランク「ああ。タダでやっちゃる。…修理に関しては突貫工事で修理されたっぽいから所々ガタがあるからな…」
イーデン「ははは…」
イーデンさんの目が泳いでいる…
フランク「それと嬢ちゃん、靴かしてくれるか?」
メリル「え?」
フランク「お前さんへの選別としてちょっと仕立て直してジャンプ用のバネ仕込んでやろうと思ってな。いいかね?」
メリル「はい、よろしくお願いします!」
なんやかんやで僕たちは宿に止まり、翌日まで体を休めた。
―翌日
フランク「ホレ。」
フランクさんは僕に新品同然のレーザー砲、メリルに綺麗になった靴を渡してくれた。
ボクとメリル「「ありがとうございます!」」
フランク「靴の見た目は変わっとらんがバネを仕込んである。ジャンプやダッシュがより楽になるはずだ。じゃ、気をつけてな三人とも」
イーデン「おう」
メリルとボク「「はい!」」
―セントラル砂漠
ボク達はショトパスタを出てアビナイトを目指し、オルカ参号でウェスト砂漠とイースト砂漠の中間地点であるセントラル砂漠を駆けていた。
ウォレン「メリル、あっちにもウェスタン・デスワームみたいな危険生物っている?」
メリル「いや、あっちにはメタルスコーピオンという硬さと毒で獲物を仕留める生物ぐらいしか危険な奴はいないよ。…ウワサでは「キングデスワーム」というのがいるらしいけど」
イーデン「メタルスコーピオンはそこまでデカくないし、毒針が刺さりそうにない相手がいると引っ込んじまうからな…それより」
ウォレン「それより?」
メリル「あっちはたまに強風が起こって砂で皮膚が切られる事があるのよ…」
イーデン「ま、この船で行けば安全だな」
イーデンさんの言うとおりボクたちは何事もなくアビナイトへ着いた。
―アビナイト
・アビナイト
イースト砂漠最大の街。
サファリネットが作られる前にモンスターを捕まえるために作られた、魔法のランプの発祥地として知られている。
占いが有名だが、主産業は電晶石採掘。これにより億万長者になった人も数多く、「雷のダイヤ」と呼ばれている。
イーデン「まずここで占い師を探すべきだが…占い屋の数が多いから探してたら時間がかかるなぁ…」
メリル「有名どころに関しては行列が出来てるみたいだし…こういう時は聞き込みかな…」
ウォレン「それがいいかも。「調査の基本は聞き込み」って教授によく言われたしね。」
という訳で僕たちは街の人々に聞き込みをしていた。
メリル「すいません、よく当たる占い師って知ってますか?」
モブA「見りゃわかるよ。行列が出来てるところが当たるところだ。…待てよ?たしか「よく当たる」のに全く人が寄らない占い師があるって聞いたことがあるな…」
メリル「ありがとうございました!」
ウォレン「すいません…「よく当たる」で有名な占い師を教えていただきたいんですが…」
モブB「あそことあそこ…穴場としてはあそこだね。…確実に当てたいならあそこだけどオススメはしないよ。」
ウォレン「ありがとうございます」
イーデン「ちょっと聞きたいんだが、「必ず当たる占い師」を知ってるか?」
モブC「知ってるけど…あそこはやめたほうがいいよ。なせスタミナが…」
イーデン「スタミナ?」
モブC「じつは落し物を探してもらったことがあってね…その時は落とした地域までは分かったんだけど探す時にはその地域でダウンジングしなきゃいけないみたいだから見つかるまでにクタクタになっちゃってな…」
イーデン「その件に関しては大丈夫だ。俺たちはスタミナバリバリだからな」
モブC「なら大丈夫かな」
イーデン「情報ありがとな」
そうして、ボク達はある占い師のテントへやって来たのだ。
―リナの占いテント
リナ「占いテントへようこそ。…何を占ってほしいの?」
ウォレン「あの、僕たちの次に行くべきところを占ってほしいんですが…」
リナ「はいは…」
イーデン「すまんがこの水晶玉じゃなくこの緑の玉で…」
そう言いながらイーデンさんは水色の水晶玉を指さした
リナ「あ…」
次の瞬間!水晶玉が飛び上がった!
水晶玉「てやんでぇ!このハリー様に文句があるんかいべらんめぇ!」
しゃ、喋ったぁぁああああああぁぁ!?
イーデン「え゛?」
リナ「あー…この水晶玉のハリーって生きてるのよ…」
メリル「意思を持つ道具ってことですか?」
ハリー「たりめーだ!一人で占いをするより二人でやった方が効率的でぇ!」
イーデン「なら、お前も占いができるのか?」
ハリー「馴れ馴れしくお前とか呼ぶなバーロー!もちろん出来らぁ!得意なのは水晶玉でぇ!でも自分を使って占うのは無理だぜ!」
ウォレン「なら、ハリーさんはその宝玉で、占い師さんはそれ以外のツールで占いをお願いします。」
ハリー「おうよ!行くぜリナ!」
リナ「はいはーい!」
緑の宝玉が輝き始め、だんだんと光が強くなっていく。
リナさんはペンデュラムやカードを利用して占いをしている。
ウォレン&メリル(ドキドキドキ)
…光が収まった!
リナ「(ハリー、どうだった?…なるほど)貴方たちと私が向かうべきところは「アイス・アイランド」です…」
メリル「アイス・アイランド?聞いたことないです…」
リナ「ええ。知らないのも無理はないわ。なんてったってそこは「デビルレイク」のごとく移動する島ですもの。大体の出現位置は「四季の島」と「冷凍洋」の間なんだけど、この島はその特性ゆえに正確な位置がないのよ。」
ウォレン「えーと、ならそのアイスアイランドがある海域にここから近いところはどこでしょうか…」
リナ「その道のりに関してはまだ地図に乗ってないからこの雑誌を読んでね。」
そういうとリナさんは僕に雑誌を渡してくれた。
付箋が貼ってあるところを見ると道のりが書いてあった。…時間はかかりそうだ…
リナ「それと、私も一緒に貴方たちを案内するわ。」
メリル「えーと、その理由は?」
リナ「その島では遺跡らしきものはまだ見つかっていないわ。それゆえに私の能力「ダウンジング」でその遺跡の位置を割り当てるっていうわけ。」
イーデン「そんな能力があったか…アンタにとって占い師は正に天職ってことだな」
リナ「いえ、それが「近くに行かないと見つからない」って理由からお客さんは少ないのよね。だからスタミナのあるお客さんしか来なくて結構カツカツなのよ」
メリル「なるほど…」
ウォレン「なんにせよ、よろしくお願いしますね」
リナ「ええ。宜しくね」
…父さん母さん、旅の付き人がまた増えました。

シナリオ6…king worm's raid [#afaa7c27]

―アビナイト
ウォレン「じゃあ行きましょう…」
僕がそう言おうとすると、リナさんが割って入った。
リナ「…待って!ここでまずしっかりと準備したほうがいいわ!」
メリル「でも途中の町で補給できるし必要ないような…」
リナ「ここからアイスアイランドに向かう際に「塔」の暗示、そして
ハリー「なにかよくわからないがこの付近の砂が暴れるビジョンが見えたぜ」
リナ「…すなわち」
イーデン「…「この先でトラブルがある可能性がある」というわけか」
ウォレン「確かに用心すべきだね…あ、そうだ!ここで待ってて!」
僕はそう言うと占いテントを飛び出し、コートを着た露天商に声をかけた。
露天商?「いらっしゃい。何かいるの?」
ウォレン「あ、まずコレ買い取ってください…それとゴーグルを4つ、燃料を2つ、それとアレとコレを…」
露天商「まいどー。」
ウォレン「はい!」
僕は会計を済ませると、テントに戻ってきた。
ウォレン「じゃじゃーん!いろいろ買ってきました!」
メリル「わー…」
ウォレン「船が砂に埋まったときとかで外で活動する用のゴーグル、船内の発電機用の燃料…キュアエイドにビッタミンに千豆エキスカプセル、そしてナオース色々にテントバリアー他色々…全部船に積んでおくよ。これだけあれば大体のことには対応できるはずだしね。」
イーデン「備えあれば憂いなしってわけか。そんだけ備えりゃまぁ大丈夫だろ」
リナ「たしかに…。それじゃ、行きましょう!」
そういうとリナさんは、後ろから金と銀のランプを取り出して、タロットケースとは別のポシェットにしまった。
ウォレン「それなんですか?」
リナ「私の爺さんが「旅の際にはお守りとして持っていけ」って言ってくれたランプ。遠出の際には必ず持っていってるわね。」
メリル「なるほどね…」
―イースト砂漠
ボク達は「アイスアイランド」に最も近い「カイゲルダ」の港を目指して船を走らせていた。
ウォレン「ウェスト砂漠と違って何もなく目的地に付きそうだね…」
メリル「だといいけど…
!?なにか砂から出てくる!」
メリルの反応通り、砂から巨大な何かが飛び出して船の横に併走し始めた。
イーデン「え…マジかよ!?」
メリル「…キングデスワーム!」
キング・デスワーム。
ワンダー諸島連邦の砂漠地帯に生息する魔物の中で最も危険な存在。
ウェスタンデスワームが何らかの影響で魔物になったものと考えられる。
その速さは馬より速く、その牙はウェスタンワームよりも鋭い。
発見数が少ないため実在が疑問視されている生物だが…
メリル「まさか本当に存在したなんて…」
ウォレン「…この船で振り切れる!?」
メリル「コイツは一度標的にした得物は逃がさない…!つまり、撃退するしかないよ!」
リナ「私たちは屋根に出てヤツを迎え撃つわ!」
イーデン「ウォレンお前は操縦に集中してくれ!」
ウォレン「わかった!…あ、ちょっと待って!ゴーグル付けたほうがいいかも!」
メリル「了解!」
そういうとメリルたちはゴーグルをつけて船の外に出て行った。
−オルカ号の天井
私たちは船の天井に出た。
ワームはこちらへ接近し、衝突しようとしている!
メリル「みんな、行くよ!」
私たちはそれぞれの武器を構えた!
リナ「はっ!」
リナさんはカードから剣を召喚して発射する!
しかしワームは剣が突き刺さっても猛然と接近して来る!
イーデン「喰らえ!」
イーデンさんはバズーカをぶっぱなした!
ワームはロケット弾を浴びてひるみ、少しだけこの船から離れた。
しかしキングワームはお返しとばかりに大量の砂を砂嵐の如く吐き出してくる!
メリル「うっ…」
イーデン「ぐっ…身体が…」
私の身体に傷が付き、イーデンさんの動きが鈍くなっていく…
リナ「これなら!」
リナはコインのカードを四枚使ってバリアーを張った!
砂嵐が大幅に軽減される!
メリル「ありがとうございます…ファインヒール!」
私は回復魔法を唱えて味方の体制を立て直す。
イーデン「(バズーカが体表で爆発した相手の体の構造を見るにレールガン…それでも致命傷には至らないか…体内ならいけるか?)メリル、リナ!口を狙え!」
メリル「了解!えい!」
私は即席の爆弾矢を弓につがえ、ワームに向けて撃った!
しかし相手は砂に潜って避けてしまった!
メリル「す、素早い…」
リナ「なら…!」
リナさんは船の中からこっそり持ってきたデッドリーカキ氷を構えた!
メリル「…なるほど。飛び出してきた時に使うんですね!」
私は手に魔力を集中させる。
イーデン「なら俺はコレだな…」
イーデンさんはバズーカを構えた!
…ワームが飛び出してきた!
三人「今だっ!」
私の魔法がワームの肉体を軟化させ、ミサイルと吹雪の魔法がワームの口内で炸裂し、ワームはかなりひるんだ!
メリル「よし、いける!」
するとワームはすぐに砂に潜り、地面から無数の砂利を勢いよく巻き上げてくる!
ハリー「危ねぇ!…アイスバリア!」
リナさんの懐からハリーが飛び出し、氷のバリアを張って砂利を防いでくれた。
イーデン「ありがとうなハリー…よし、次はコレだ!」
イーデンさんはライフルをかまえ、それに魔力をチャージし始めた…
メリル「…!」
私は目に魔力を集中させる!
リナ「とっとと出てきない…!」
リナさんはワンドのカードから杖を召喚して炎の魔力を溜めた!
…私たちは技をチャージし、ワームが現れるのを待ち構える…
そして、砂をかき分けてワームは現れた!
メリル「…今だ!」
私の目からのビーム、リナさんの魔法、イーデンさんの魔弾が相手を穿つ。
相手にとどめを刺した…と思った次の瞬間!大きな砂の塊が大量に飛んできた!
飛んできた砂に被弾し、私たちは大きく体制が崩れる。
メリル「なん…」
イーデン「ぐふっ…」
リナ「うっ…」
ハリー「クソっ!」
ハリーの魔法により氷の壁が形成され始める…
するとハープの音が鳴り響き水が集まり、氷壁が分厚く張られた!
…この氷の壁のおかげで私たちは振り落とされずに済んだ。
メリル「…」
意識がぼやけてきた。…立ち上がるのすら難しい…
…するといきなり天窓が開き、そこからキュアエイドが3つ投げ出された!
メリル「あり…がと…」
私はキュアエイドを一個飲み、体力を回復!
メリル「皆…しっかり…!」
さらに私は投げ出されたキュアエイドをリナさんとイーデンさんに投与し、傷を癒す。
イーデン「んぐっ…やられたぜ…ワームとは思えない頭脳プレーだ…」
リナ「…とりあえずみんなを回復しましょう」
メリル「あ、私も手伝います」
私はリナさんと協力して味方の傷を治した。
メリル「…ワームの気配は…」
分厚い氷が弱るのを待っているのか、ワームの気配は周囲でぐるぐるしているように感じる…
すると…
ビシキッ!
リナ「…そろそろバリアが消えるわよ!」
氷にヒビが入る…!
イーデン「コイツで倍返ししてやるぜ!」
イーデンさんは腕をレールガンに変形させ、爆発弾を装填した!
リナ「…本気でやってやるわ」
リナさんは大量のカードで魔法陣を展開してエネルギーをチャージし始めた!
メリル「…!」
私はジャンプして月光を吸収し、光の矢を作り出した!
…氷のバリアが消え、ヤツが見えた。
ヤツは跳ね回ってこちらに飛びかかろうとしている!
イーデン「タイミングは俺に合わせろ…」
…ヤツが口に岩を咥え勢いよく飛びかかってきた!
イーデン「今だっ!」
イーデンさんはレールガンに装填した炸裂弾をぶっぱなしてヤツの岩を砕いた!
メリル「…これで決める!」
私は光の矢をヤツの口に目掛けて放った!
ヤツの口内に光の矢が突き刺さり炸裂する!
ヤツは逃げるつもりか地面に潜ろうとするが…
リナ「潜ろうとしても無駄よ!」
リナさんが魔法陣から放った無数の光線がねじ曲がりヤツの口内を穿った!
ワームは光を放出して爆発し、そのままバラバラになった。
メリル「…なんとか倒せ…た…」
私たちはどっと疲れて倒れてしまった。
―オルカ参号 船内(草原)
メリル「うーん…ここは?」
リナ「…船の中よ。ウォレンくんが運んでくれたみたいね」
目を覚ますと私たちは船内にいた。あの戦いで疲れからか倒れてしまっていたようだ…
ウォレン「あ、よかった、目を開けた!…ありがとう…そしてごめん!対して手助けも出来ないで…」
メリル「…どういたしまして。…お礼を言いたいのはこっちの方だよ!あそこで敵を上手く狙えたのもウォレンのドライブテクニックのお陰だし…」
イーデン「それにハープの音や薬、ついでにここの布団…お前が手伝ってくれたのはよく分かったよ」
リナ「…にしても、まさかあそこまでタフなのがこっちに気づくとは思わなかったわ…」
イーデン「まぁ、ワームにしては頭もキレるやつだったしな…」
メリル「自然発生とはとても思えない…」
ウォレン「まぁ、とりあえず今はゆっくり休んで、明日カイゲルダに向けて出発しよう。ワームについて考えるのはまた今度でいいとおもうよ。」
メリル「…そうだね。」
…父さん母さん!私、頑張ってます!

第七幕:ice ruin adventure[#febca37f]

−アイスアイランド
メリル「リナさーん…そろそろ見つかりませんか…?」
リナ「ちょっと待って…たしかこの辺に…」
ボク達はワームを倒してからカイゲルダで休憩を取り、その後アイスアイランドにたどり着いて遺跡を探していた。
リナ「…!ここね」
ウォレン「これを掘らなきゃいけないのか…」
イーデン「まったく…地獄だぜ…」
メリル「私も手伝うよ!」
イーデン「おう、助かるぜ…」
リナ「私も炎とかレーザーで溶かしたいのはやまやまだけど…」
イーデン「あー…掘ったほうが早いからな。」
ウォレン「うーん…シールドマシンかなんかがあれば…」
リナ「シールドマシン…あ、あれが使えるかもしれないわね。ハリー、手伝って」
ハリー「おうよ!」
そういうとリナさんはタロットから剣を作り出し、そしてその剣を3つ使って作ったプロペラで穴を掘り始めた。ハリーさんは水の魔法を唱えて雪を固めて砕きやすくした後、硬い氷弾を作ってそれで氷を砕いていた。
リナ「これなら私も手伝えるわ!」
ハリー「俺は氷と水が得意だからな。これぐらいお茶の子さいさいよ」
メリル「ありがとうございますリナさん!」
そうしてボク達は雪を掘り、遺跡の入口を発掘した。
リナ「…疲れたぁ…」
ウォレン「遺跡の発掘は時間かかるからね…ボクももうクタクタだよ…」
イーデン「俺はそこまで疲れてないが…」
メリル「早いとこ遺跡の中に入ってテントバリアーで休もう…」
−アイスアイランド地下遺跡入口
ウォレン「ふぅ…」
ボク達はテントバリアーを使い、遺跡内で休憩していた。
メリル「まさか発掘することになるなんて思ってもいなかったよ…」
ウォレン「ボクはそのことも結構覚悟してたよ…あっちに居た頃は遺跡発掘は日常茶飯事だったからね。」
イーデン「ま、今はゆっくり休んで調子を整えようぜ」
リナ「そうね…」
−アイスアイランド地下遺跡入口
ボク達は休憩を取ったあと、遺跡の探索を開始した。
ウォレン「この扉は…あ、見つけた!」
ボクはあのレンズを見つけると、帽子を脱いでツノを押し当てて扉の鍵を解除した。
リナ「ウォレンってツノ生えてたの!?」
メリル「あー、それについてはですね…」
メリルは今までのことを説明した。
リナ「なるほど…」
ウォレン「みなさーん!扉が開きましたよ!」
リナ「あ、開いたみたいね」
ボク達はアイスアイランド地下遺跡へと足を踏み入れた。
−アイスアイランド地下遺跡
ボク達は遺跡の奥底へと進んでいく。
メリル「…ここだいぶボロボロだ…」
イーデン「何らかの理由で自己再生のエネルギーが確保できて無いんじゃないか?」
ウォレン「それか自己再生技術があの砂漠の民…つまりこの文明への協力者の技術か…この島寒いからか魔物以外生物いないしなぁ…」
リナ「…!右方向からモンスターが来るわ!」
リナさんがそう言ったとおり、右方向からモンスターが何体か現れた。
メリル「全員氷!爆発属性は効きづらいけど炎がよく効くよ!」
ウォレン「了解!」
僕はデンジャラスココナッツを放り投げて敵陣で炸裂させた!
何体か倒せたが、残ったやつがお返しとばかりに相手が氷柱を飛ばしてきた!
イーデン「おっと!オラッ!」
イーデンさんはボクをうまいこと掴んで一緒に回避したあと、炎をまとった拳で相手をぶん殴った!
相手はまだ何体か残っている。
メリル「えい!」
メリルは相手をハンマーでぶん殴った!
モンスターの一体はそれに当たって砕け散り光となって消えた。
リナ「はっ!」
リナさんはカードから杖を出し、そこから巨大な火の玉を放ち奴らの数体をぶっ倒した!
ウォレン「うわっ!この!」
ボクは最後の相手から体当たりを受けたが、お返しに斧で迎撃して撃破した!
ボクたちはモンスターを倒したあと、先に進んでいく。
ウォレン「ここは…破損してるけど所々に工具が置いてある。なんかの工房かな…」
ふと、ボクは心に思った疑問を口にした。
ウォレン「メリル、なんでここってモンスターがいるのかな…?入れないような作りなはずなんだけど…」
メリル「あ、それはね…」
かくかくしかじか。
ウォレン「なるほど。「ゲーティー」ってモンスターの影響かぁ。」
イーデン「ああ。あのモンスターは弱っちいが壁を抜けてモンスターを召喚する。ただし壁抜けも召喚もエネルギーを喰うから召喚は命と引き換えな上人の気配があると消滅してしまう。」
リナ「村や町にモンスターがあまりいないのはコイツの存在が関係してると言われているわね…あくまで仮説だけど」
ウォレン「なるほどね。」
ボクは壁にある文字を読んだ。
ウォレン(エネルギー細…ダメだ!経年劣化…違う、人為的に削られてる。魔物に盗み見られない為かな…)
メリル「あ、そろそろ最奥部みたい…突入する前にちょっと休憩しようよ。」
ウォレン「いや…まだ調子いいしこのまま突っ切っちゃおうかなって…」
リナ「まぁまぁ、とりあえず一旦休みましょう。」
そうして、ボク達はテントバリアーで休憩をとったあとに遺跡の奥へ進んだ。
−地下遺跡の奥
そこはスポーツの試合会場を思わせる広い場所が広がっていた。
ウォレン「コロシアムかな…?…なんらかの実験でもしてたんだろうけど…」
すると、大量の小型ブロックが合体し、人型になった!
メリル「あそこのよりスリムかも…」
ウォレン「相手は何をしてくるか分からない…気をつけていこう!」
すると相手は肉体をバラバラにしてこっちに向けて発射した後、続けざまに鋭い光線を発射した!
リナ「…当たるわけにゃ行かないのよ!」
リナさんはバリアを皆に張ったあとカードから出した剣でプロペラを作ってそれで迎撃!
メリル「わぁっ!」
メリルはハンマーで飛んで来たブロックを迎撃してしゃがんでビームを回避、お返しとばかりに目からビームを放つ!
ウォレン「はっ!」
ボクはウォーターバリアを張ってビームを防ぎつつ、飛んできた体をダッシュで回避!
イーデン「おっと!」
イーデンさんは高くジャンプして飛んできた体とビームを避けた!
メリル「えい!」
イーデン「喰らえ!」
メリルとイーデンさんは攻撃を上手く避けながら目からビームとライフルを相手めがけて放った!
相手の身体を弾とビームが貫く…
しかしヤツに空いた穴は一瞬で塞がってしまった。
イーデン「…!? ラグなし再生だと!?」
ウォレン「攻撃がすり抜けたようにも見えるよ…!?」
イーデン「変形か…まったく厄介だな…」
メリル「まるでスライムみたい…」
リナ「(こういうのはコアがあるはず…)ハリー!コアは…」
ハリー「ビー玉サイズだ!場所は…ヤツの体内を移動しまくってて場所がわからねぇ!」
そうこう会話している間にも、ヤツは体当たりや体飛ばしで攻撃してくる。
ボクたちはそれを上手く避けながらヤツに対する対抗策を練っていた。
ウォレン「相手は細かいブロックの集合体で…下手な射撃攻撃はよけられるほどの変形スピード持ち…」
イーデン「どうにかしてコア部分を狙って分離させられれば…!それがあったか!ウォレン、リナ、メリル、いいか!?」
メリル「は、はい!」
イーデン「ヤツに接近して同時に近距離での攻撃を喰らわせてヤツの一部を吹き飛ばすんだ!ハリーとリナはこっちにバリアを纏わせたあと万が一の時の為の支援を頼む!」
リナ「…なるほど…」
ハリー「おうよ!」
ウォレン「遠距離からの攻撃が回避されるしビームで爆弾が迎撃される可能性が高い…それ故に接近戦ですね!」
メリル「…リナさん!」
リナ「ガッテン!」
そう言うとリナさんはカードを利用してバリアを張ってくれた。
イーデン「…行くぞ!」
ボク達は三人で並び、相手に向けて突撃した。
ヤツはこっち側を足止めしようと体を分離させて次々発射してきた!
イーデン「…させるか!」
僕たちはイーデンさんの合図で三人でジャンプ!そのまま相手めがけて突撃した!
イーデン「迎撃は俺に任せろ!お前らはヤツを吹っ飛ばしてやれ!」
ウォレン「OK!…喰らえ!」
ボクはヤツの脚めがけオノを振り抜く!
メリル「えいっ!」
メリルはヤツの上半身めがけてハンマーを振り抜いた…が!
ヤツは下半身を変形させてボクの攻撃を躱すと、身体を大きく固めてから発射してボクたちを吹き飛ばした!
ウォレン「…ぐふっ…」
ボクとメリルとイーデンさんはバリアーに守られていたので致命傷は避けられたが、それでもかなりの痛手を負ってしまった…
メリル「…ぐっ…」
イーデン「ちっ、くそ…」
リナ「…ハートフィールド!」
リナさんの回復魔法のお陰でボクたちは息を吹き返した。
…相手は飛ばしたボディを回収して体を修復している…
イーデン「まさか体を一気に飛ばしてくるとは…こうなったら「アレ」にかけるしかないか…」
ウォレン「…アレって?」
イーデン「今だから言えるが…(ゴニョゴニョ…」
リナ「…それかなり危険な賭けじゃない!?」
メリル「失敗したらイーデンさんにダメージが行くかも…」
ウォレン「でも、賭けてみる価値は十分にある…」
イーデン「いいな?」
みんな「「「OK!」」」
イーデン「行くぜ!」
イーデンさんは相手の近くでバズーカを構えた!
(イーデン「俺が再生中のヤツの至近距離でバズーカを放つ!当然相手は再生中のブロックを飛ばしてでも迎撃にかかるだろう。そこでお前らが魔法弾やら光の矢やらを炸裂させてヤツを爆破しろ!…なに、俺は爆発に巻き込まれないようにするさ!」)
イーデン「ファイア!」
イーデンさんはバズーカを放った!
相手は体の一部を吹き飛ばしてイーデンさんを吹き飛ばしにかかる!
イーデンさんはバズーカ発射時の反動で上手くコケて爆発の範囲と相手の体の一部の射線から離脱した!
メリル「ウォレン!」
ウォレン「OK!」
リナ「爆発の位置は…OK!はっ!」
守りが手薄な今のうちに僕たちは高火力の技を集中砲火!
奴の身体目掛け僕はレーザー、メリルは光の矢、リナさんは火の玉を放つ!
イーデン「陽動だけするタマじゃないんでね!」
イーデンさんもデリンジャーで相手のコアを狙い撃ちした!
まばゆく輝く光の矢と燃え盛る火の玉、小さな弾丸が炸裂して敵の身体に強烈な一撃が加わる!
相手の動きが鈍くなった!かなり痛手を受けたようだ…!
&br;
イーデン「トドメは刺せなかったがだいぶ痛手を与えられたようだな…」
メリル「あともう一回やれば…」
すると、相手はヤケクソの如くビームを乱射してきた!
ウォレン「うわぁあああ!!これじゃ攻撃するスキもないよ!」
メリル「相手のエネルギー切れは!?」
イーデン「狙う前にこっちが蒸発しちまう!なにか解決策は…」
リナ「…!私に任せて!」
そういうとリナさんは、太陽と月と星のカードを掲げて半透明になった。
リナ「この状態なら攻撃を完全回避できるわ。私がアイツのビームを止めるからその間に爆発系を叩き込んでやって!」
そう言うとリナさんはすごい勢いで相手に突撃し、カードから剣を出して相手の頭を斬りつけた!
ヤツの頭はリナさんめがけて発射されたが、リナさんはそれすらも回避!
リナ「今よ!やっちゃって!」
ウォレン「喰らえ!」
ボクはデンジャラスココナッツとデッドリーカキ氷を同時に投げて炸裂させ爆風を作り出す!
凄まじい爆発が起こり、ヤツの身体を構成するブロックがバラバラになっていく…!
ヤツは飛ばした頭と吹き飛ばされたブロックを呼び戻そうとする!
メリル「させないよ!」
メリルは飛んでくる体をジャンプで回避し呼び戻されて飛んでいく頭とブロックをハンマーで迎撃!!
イーデン「迎撃ビームが使えない今がチャンスだ!くらえ!」
そのスキにイーデンさんは近距離でバズーカをぶっぱなし、ヤツのカラダを構成するブロックを粉砕して振動でコアにダメージを与えた!!
ヤツの体を構成するブロックの動きがとても鈍くなった…
ウォレン「今だ!行くぞみんな!」
皆「「「OK!」」」
ボク達は全員で突撃して、ヤツの身体を近距離からの射撃で穿った!
ヤツのコアは破壊されて一気に崩れ、構成していたブロックはピクリともうごかなくなった。
リナ「今まで戦ってきた中でも歯ごたえのある方だったわね…」
イーデン「コイツが守ってるってことはここにその秘宝があるのかもしれんな…」
ウォレン「とにもかくにも先に進もう…」
メリル「そうだね…もうクタクタだからこの先の安全地帯で休みたいよ…」
僕たちは先に進み、休みながら壁に書かれた文字を見た。
ウォレン「なになに…「この遺跡にたどり着いた者がヤツを倒せるものかどうかを図るべく、我々はこの遺跡を去る前に力試しの番人を残すとしよう。あの番人を倒せないようならば、悪魔を倒す武器は扱いきれぬであろうからな…」」
イーデン「…この壁の奥にそれがあるっぽいな…」
リナ「その推測で正しいと思うわ。」
ウォレン「シャッターは…ここだね。」
ボクたちはバイオルビーで開けられるシャッターを開けて、先に進んだ。
−地下遺跡最深部
遺跡の最奥部には、片手で扱えそうな大きさの剣と石版があった。
ウォレン「読むよ…「我々は、究極の秘宝を呑み込んだ「悪魔」と突如活性化した「数々の怪物」により深い痛手を負い、悪魔をどうにか封じたあと極寒の地と最果ての砂漠で周囲の石から作り出した石材を使い、シェルターを作り現地住民と共に怪物共が落ち着くまで身を潜めることとなった。しかしこのまま燻る訳にはいかない。それ故に極寒の地に潜むこととなった我々はこのシェルターの中で持ちうる全てのテクノロジーを利用して「悪魔」を唯一打ち倒せる「秘宝」とシェルターへ怪物が入らないようにするための「数々の兵器」を作った。ここに置いた秘宝を鍵として悪魔の腹から秘宝を回収する使者が来ることを望み、ここに情報と秘宝、砂漠には現地の人々の作った地図を封じるとしよう。悪しき物の手に渡らぬように、鍵たる宝石を持つ我々は元の世界に還る。」…やっぱりあそこはシェルターだったのか…「あの遺産もこの秘宝も神にも悪魔にもなりうる存在だ。其れ故に悪しき者の手に渡りし時、この世界を揺るがす大災害が起きるであろう…試練の番人を倒した勇者よ お前がもし義人ならば 『悪魔』を倒したあと、必ずや遺産を手に入れ 我々の世界に返したまえ もしお前が盗人なら 悪魔を打ち倒した後 この危険な世界ではなく 我々の世界で売れ…」…なるほどね。だから引っ越したあと戻ってきたのか…。」
メリル「え!?この世界に完全に引っ越したわけじゃなかったの!?」
ウォレン「うん。僕のいた世界での調査の結果、この古代文明は「ある一派がこの世界に何らかの理由で転移した」っていうのがわかっているからね。多分技術者たちがこの世界のどこかで資材を集めてツールを作ってたんだと思うよ。」
イーデン「なるほどな。」
ウォレン「それにしても活性化…か。(風の噂で聞いたけど魔王が動く前には魔力が乱れて魔物が凶暴化すると言われてるな…)魔王でも暴れだしたのかなぁ…」
メリル「…!前に魔法を学んでた際に教えてもらったんだけど、近くに「魔界のゲート」があるとそこから希に魔界の邪悪な魔力がなだれ込んで魔物が活性化することがある…って聞いたことがあるよ。通称「魔界の台風」って現象だね」
リナ「あれは起こったとしても多少強い魔物が出る程度なんだけど、数千年の間に一度だけ吹き荒れる「ネザーハリケーン」と言われる魔界の台風はとんでもなく、それにより活性化した魔物に滅ぼされたり衰退したと言われる文明はいくつかあるわ…。」
ウォレン「なるほど…」
・魔界の台風
魔界より吹き荒れるエネルギーにより魔物が活性化する現象。
たまに起こる事があるが魔界のゲートや付近にマザーフンギと呼ばれる怪物がいる場所に多少強い魔物が出る程度らしい。
魔王が扱う魔法より範囲は狭く、ゲートから半径15ロング*1、マザーフンギの場合0.025ロングぐらいである。 ・ネザーハリケーン
魔界の台風でも規模が大きいもの。
これにより大打撃を負ったり滅びた文明は数多い。
とんでもなく凶暴化する範囲ゲートの場合30ロング、マザーフンギの場合0.050ロングと凡そ二倍だが、広範囲に邪悪なエネルギーが拡散するため止むまでの間は広範囲で魔物が凶暴化する上人間の扱う魔法も弱体化する。
都市を立てる際は魔界のゲートが近くにないか、マザーフンギが近くにいないかどうかを見極めて建てられるのはこれが関係していると言われる。
ウォレン「それでこの剣だけど…見た目の割りに刃がないなぁ…本当に剣なのかな?」
リナ「これからは魔力が感じられない…超科学のデバイスみたいね。」
メリル「私にちょっと見せて…」
ウォレン「いいけど…」
そうしてメリルが持ち、刃についたホコリを払ったとたん途端手に大きな切り傷が出来た!
メリル「…っ!?」
イーデン「ちょっと俺に渡せ!」
イーデンさんがその剣を渡され、埃を払った部分に触れた途端手に切り傷が出来た!
イーデン「なんだこの剣!?刃を触っただけで切れるぞ!?」
ウォレン「ボクに渡して!」
ボクが手に剣を持つと、切り傷はできなかった。
メリル「…ッッ…」
リナ「じっとしててね…「ハートフィールド」!!」
リナさんの魔法のおかげでメリルとイーデンさんの傷はキレイに塞がった…
メリル「いったたた…ひどい目にあったよ…」
リナ「その剣…!メリル、ウォレンくんって魔法の扱いうまい?」
メリル「いや、魔法の扱いは苦手みたいです。」
リナ「とすると…見せた性質から推測するに魔力持つ相手が刃に触れたら斬る剣のようね。」
イーデン「ったく…なら、コレはウォレンが持ってたほうがいいだろうな」
ウォレン「うん。(とすると必然的にボクが悪魔を倒すことになるな…勝てるかなぁ)」
メリル「それにしてもこの壁画の内容だけど…封印したんだったら自然に消滅するまでまで放置でいいんじゃないかな?」
ウォレン「確かに…!?それがそうも行かないみたいなんだ…ここにある別の石版を見るに「悪魔の檻」の連続稼働時間は2万年で物理的な封印も経年劣化がある…僕の方で途切れた時期から計算するとちょうど今が二万年にあと2年ちょっとなんだ。」
イーデン「あと二年ちょっとか…でもかなり弱ってるんだろ?そのまま倒せたり出来るんじゃないのか?…と思ったが「無駄に硬い」とか「封印が解けてある条件を満たすと全盛期に戻る」とか色々と理由がありそうだな…」
リナ「確かに、厄介な性質はありそうね。ここの技術を見るにその気になれば力押しで倒せそうな気はするし…」
ウォレン「たぶんそうだと思いますよ。たぶんここら辺にその性質を書いた石版もあるはず…」
そういって僕は辺りを見回したが、それらしき石版は既に砕けていた。
ウォレン「あー…」
メリル「地震か何かで落ちちゃったんだろうね…」
…相手の性質についての手がかりはこの「魔力」を斬る剣だけか…
イーデン「あ、この石版が填ってたらしき場所の後ろに地図があるぞ」
リナ「この地図が示す場所は…うわ、ワンダー諸島近辺で最も魔物が多い場所にあるわね…立ち入ったらそう簡単に引き返せそうにないかも…」
ハリー「先行きも不透明…こりゃかなり危険だぞ」
メリル「取り合えず、どこかで武器や防具を強化したり購入したりしてから先に進んだほうがいいね…」
イーデン「ああ、今の俺たちじゃ明らかに力不足だ。それらの準備に加え、全面的に体を鍛えてから向かったほうがいいかもしれないな。」
ウォレン「そうしたほうがいいですね…」
メリル「あ、だったらオデッセイヤのバトルシミュレーターゾーン オデッセイヤ支店はどうかな?今まで戦ったモンスターとバーチャルで戦えるみたいだよ」
リナ「オデッセイヤは武器や防具も売っているからね…」
ウォレン「…そういえば、リナさんはどうします?一応手伝うとは言いましたけどここまでの契約でしたよね?」
リナ「…ここまで首突っ込んだ以上引き下がる気にもなれないわね…いいわよ!あの悪魔を倒すまで付いてってあげるわ!」
メリル「…ありがとうございます!」
イーデン「…それはそうとウォレン、お前剣なんて使えるのか?」
ウォレン「ボクは元の世界にいた頃、「遺跡で発掘した武器がどう使われていたか」について気になったので教授に聞いた結果武器の使われたシーンと使い方の説明も兼ねたレプリカ武器での模擬戦を行ったことがありまして…。その時のさまざまな武器の扱い方を体と理論で分かっていますから一応使え無くはないですよ。オノのほうが得意ですけど;」
リナ「なるほど。それならまあ大丈夫そうね。」
&br;
こうして、ボク達は「バトルシミュレーターゾーン オデッセイヤ支店」へ向かうことになったのでした。

Part8…training room [#z822c490]

―バトルシミュレーターゾーン 支店
ウォレン「よし、ついたぞ…」
ボク達は修行のために、ヒイラギシティ発のバーチャルトレーニングシステム、「バトルシミュレーターゾーン};」の支店に来ていた。
イーデン「ここでバトルするとファイトマネーや景品が手に入るらしいからな。修行しつつ装備の強化や資金調達も出来る。まさに…」
イーデンさんとハリー「修行にはもってこいだな」
は、ハモッてまで言うことかなそれ…

メリル「この装置は記憶からホログラムを生成してそれと戦えるものだよ。相手の技や能力が追加されるオプション機能や、ひとりでチャレンジする場合は相手の体力に若干補正がかけられるシステムもあるみたい。あと、ここで倒れても死んじゃったりはしないから安心してね。いま挑戦できるのは「ミステリガーディアン」「キングワーム」「アンシャ・キーパー」…そして「特大パンダースナッチ」の4体だね。」

リナ「私は「ミステリガーディアン」に挑戦するわ」
ウォレン「ボクは「キングワーム」にするよ。皆が命を張って戦ったのにボクだけ戦わないなんて耐えられないよ!」
イーデン「だったら俺は「特大パンダースナッチ」にするか。戦ったことないモンスターだからな…」
メリル「一度にバトルする相手はダブりOKみたい。なら私は「ミステリガーディアン」かな…」
そうして、4人は肉体の鍛錬のためバーチャルトレーニングマシンを使用し始めた。

リナvsミステリガーディアン [#ie6b60b3]

―ミステリ遺跡 大広間
リナ「ここがミステリガーディアンと戦った遺跡みたいね…あそこの遺跡に比べるとサイバー感は薄いかも。」
私がここに足を踏み入れると、突如として地面が揺れた。
リナ「…お出ましか!」
地面の揺れが止むと、大量のブロックが合体し、下半身に車輪のついた歪な人型を作る…
ここの番人、ウォレンくんの名付けた名前によると「ミステリガーディアン」が現れた!
リナ「この相手について私あんまり知らないのよね…ま、ゴーレムタイプの魔物ということはコア目掛けて攻撃すれば行けるはず!行くわよハリー!」
ハリー「任せとけ!」
そう言って私はバリアを張り、ハリーの氷の弾丸と私の剣弾幕で一斉攻撃をかけた。
しかし、相手も相手。そう安々と攻撃を当てさせるわけがない。
私たちの攻撃はヤツの両腕ではじかれてしまった。
リナ「やっぱりダメ?」ハリー「みたいだな…」
するとヤツはホイールを回転させ、こちらに猪突猛進に突撃しながらビームを放ってきた!
リナ(…まずは右、次にしゃがんで飛び道具と体当たりが来るから左にステップ…)
私は意識を集中させ、相手の体当たりとレーザーを次々躱す。
しかし!
リナ「ぐっ…」
突如後ろから飛んできたブロックが私を襲い、私はバランスを軽く崩してしまった。
ハリー「ちっ…死角からの射撃攻撃か…」
リナ「…相手の軌道を読むだけじゃほかの攻撃に当たる…考えられてるわね…」
そう言いながら私は転がって体当たりを避けたあと体制を整えてカードから杖を召喚した。
リナ(相手の機動的に考えてジャンプ、左右どっちか…ブロックの軌道と合わせると…)
私は神経集中の範囲を広げて相手の放つ攻撃を次々回避しながら火の玉とハリーの出す氷を融合させた高圧の水蒸気弾を炸裂させ、相手の身体を的確に狙い打つ。
相手の両腕を機能停止させ、相手の胴体にもキツい一発を加えてやったがそれもお構いなしに相手は車輪を回して突撃の構えをとる!
ハリー「リナ、来るぞ!」
リナ「OK!相手の行動チェックよろしく!」
すると相手は、顔面に車輪回転で貯めたエネルギーを収束してショートチャージのレーザーを放った!
リナ「…甘いっ!」
私はコインのカードを利用してバリアを張り、相手の攻撃を防いだまま突撃。
そのまま剣のカードから出した剣で相手の胸を差し貫いた!
相手のコアにヒビが入る!
リナ「次で決める…」
私は大きくバックステップし、相手の次の攻撃を伺う。
相手はいきなり突撃してきた!
リナ「…!」
私はハリーにアイコンタクトを送ると、相手の攻撃をかわしつつ剣で切りつけていく。
ハリーは相手の放った石弾を氷の矢で迎撃する!
そして私はついに相手の走行中に装甲を思い切り削りコアを露出させた!
リナ「とどめよ!」
走りまくって壁に激突した相手にむけ、私は必殺技のH.S.C.B.をお見舞いした。
曲がったビームが相手の胸を貫いたが、ヤツはまだ動きを止めない!
ブロックを呼び戻し、再生を始めた!
リナ「掠っただけみたいね…」
ハリー「いや、ヤツはもうボロボロだ!ヤツの攻撃をうまいこと避けてボディをぶち抜いてやれ!!」
リナ「OK!」
私はヤツが飛ばしてくる石弾を剣のカードで迎撃してビームをハリーに作ってもらった氷の壁で弾き、ヤツに向けて剣弾を飛ばした!
ヤツは剣弾を再生した片腕でブロックする。
リナ「そこっ!」
私は剣を作り、相手にめがけて突き刺そうとする!
ヤツは私を腕ではじき飛ばそうと腕を振り回した…!
リナ「ほっ!」
私は横にステップしてヤツの腕を交わし、一度カードに戻した剣を高速で具現化させて飛ばした!
しかし、狙いがズレてしまって相手の顔に当たった。
リナ「もう一回やるしかないわね…」
私はヤツの放ってくるブロック弾丸をしゃがんで回避し、ヤツの腕を躱す。
ハリー「リナ!もう片腕も再生しはじめてるぞ!」
リナ「わかってる…!」
私はヤツの懐に潜り、至近距離で剣を具現化させて突き刺した!
ヤツはぶち抜かれ、動きが止まった。
リナ「よし、勝った!…イーデンとウォレンくんとメリルちゃん無事かしら?」
私はそう言いながら、地面に座った。

ウォレンvsキングワーム [#id6317b4]

−オルカ号の天井
ウォレン「いくら死なないとは言え、この甲板の上でのバトルは正直言って…いや、皆はこんな不安定な場所で命懸けで戦ったんだ…落ちたら首切る覚悟で戦うぞ!」
ボクは少し泣きごとを言いながらも、ウォーターバリアの呪文を演奏してバリアーを張って戦いに備えた。
しばらくすると、船の後ろ辺りの砂が盛り上がり、キングワームが姿を現した!
ウォレン「…いくぞッ!」
ボクはそう叫んで自分を奮い立たせると、ショットガンの安全装置を外してから構えて相手の隙を伺い始めた…
ワームは少し跳ね、こちらに飛びつこうとしている…!
ウォレン「っ…!ここだ!」
ボクはそう言ってショットガンをヤツの口の中にスラムファイアーで連射した!
ワームは口にショットガンの直撃を連続で受けたが、それでもちょっとしか怯まずにこの船の後ろを掠めた。
ウォレン「うわぁっ、この弾じゃ効果は薄いか!…弾を変えよう…」
ボクはバランスを崩しそうになるもなんとか立て直し、ボクは弾を素早くライフルド・スラッグ弾に取り替えた。
ウォレン「来るなら来い!」
ボクはそう叫んで、ショットガンを構えてヤツが現れるのを待った。
…そして、ヤツは砂の中から姿を現し、突然高熱のガスを吐いた!
ウォレン「わっ!わああああああ!」
ボクは素早く後ろにジャンプして当たる面積を小さくし、直撃を回避する。バリアに守られているとは言え熱い!
ボクはショットガンを相手に向けて撃った!
…炎に紛れて既に相手は潜ってしまっていたようで、弾が砂に当たった音だけが聞こえた。
ウォレン「はぁ…はぁ…」
ボクはバックステップ後、うまく着地して呼吸を整えた。
(あのブレスをどうにかして防がないと…)
ボクはそう考えると。もう一度立ち上がりショットガンをハープに持ち替えた。
ウォレン「こんどこそ…!」
ボクはそう呟いて、ヤツが首を出すまでの間にバリアに水を足して冷却し様々な水の攻撃魔法を準備した。
ヤツは口にデカい砂岩を咥えて首を出すと、それで魔法攻撃を防ごうとしていた。
ウォレン「その砂岩を持ってきたのがミステイクだ!」
ボクはそう意気込むと、準備しておいた魔法攻撃をいっぺんに放った。
高圧の水流が相手の口めがけて飛ぶ!
相手の加えている砂岩はドロになった!
ウォレン「よし…これで火は吐けないはず…」
相手は水を含んだ砂岩によりバランスを崩し、そのまま首を地面に叩きつけて怯んだ。
ウォレン「よし…今だ!」
僕はチャンスが到来したので、水の魔法を使い水流を連続で放って相手の口にすごい勢いで叩き込む。
ヤツはダメージを受けつつ飲み込んだ水で体が重くなり、動きが鈍くなった!
ウォレン「コレで…!」
ボクはショットガンをワームの口内に叩き込んでやろうと構える…
しかし、相手は大量のドロを吐き出してきた!
ウォレン「うわぁあああ!」
ボクは凄まじいドロの勢いにより船に叩きつけられ、ショットガンも落としてしまった。
ヤツは追撃とばかりに大口を開いて体が軽くなったからか猛スピードでこちらの船の後ろに噛み付こうとしている!
ウォレン(…ショックで頭がクラクラする…もうショットガンを回収しているヒマはない…レーザー砲はエネルギーが…ハープ…時間が足りない…オノは…リーチ不足…)
ウォレン「…!」
ボクはバランスを崩し、ヤツに無抵抗で飲み込まれてしまった。
いや、ヤツはすぐに僕を吐き出してしまった!
ウォレン「…よし!」
ボクはワザとバランスを崩したふりをして一度ワームの口内に潜り込み、そこに斧の一撃を叩きこんでやったのだ。
ちょっと汚いが、ワームの粘膜で重い泥も取れて一石二鳥!
ボクは船の天井に吐き出されたが、うまく受身を取ってダメージを受け流し、呼吸を整えたあと立ち上がってショットガンを構えた。
ウォレン「…とどめだ!」
ボクはそう叫んで、ショットガンを連射した!
ショットガンの弾がヤツの咥えた砂岩を砕き、口を穿った!
ヤツは暴れだし、船につぎつぎと追突してきた!
ウォレン「うわぁ!…まだ倒れないか…!」
ボクはバランスを崩しそうになるも、なんとか持ちこたえる!
相手は一度距離を取ってから火の玉を吐き出した!
ウォレン「やられてたまるか…!」
ボクはハープで水の弾を作り出して火の玉を迎撃!ついでにハープでバリアを貼り直した。
相手は続けてこっちに向けて続けて砂岩の弾幕を吐き出した!
ウォレン「遠距離で仕留める気か…」
ボクはオノを取り出し、砂岩の弾幕を次々切り裂いた。
相手は砂を泳ぎながら時折弾を吐いてくる…タイミングをよく見てアレを決める…!
ウォレン「くらえ!」
ボクはタイミングを見て岩弾を撃たれる前にレーザー砲を放った!
ヤツのカラダは貫かれて光となった!
ウォレン「た、倒せた…メリルとイーデンさん、リナさん無事かなぁ…」
ボクはそう呟いて、船の天井でゆっくり体を休めた。

イーデンvs巨大パンダースナッチ [#f7acb480]

イーデン「さーてと…」
俺は歩きながら、ヤツ…巨大パンダースナッチが出てくるのを待っていた。
「グォオオオオオオ!」
イーデン「お、お出ましみたいだな!」
俺は声のした方向にピストルを一発お見舞いしてやった。
が。
チリンチリン…
ピストルの弾が落ちた音が聞こえた。
イーデン「外したか、それとも弾の効果がなかったのか…?」
俺はライフルに持ち替え、ヤツの気配を探る。
イーデン「…そこか!」
オレは声がした方向の右辺りに弾丸をブチ込んだ!
手応えアリだ!
しかし、ヤツは姿を現さず、ピンクのなにかを伸ばしてきた!
イーデン「うおっ!」
俺はヤツに引き寄せられていく…そして、近づくにつれてヤツの目が見えた!
コイツは舌か!
イーデン「これでも喰らってろ!」
オレはヤツに向けてキックをお見舞いした!
ヤツの舌はオレを開放した。
イーデン「たっぷりお返ししてやるぜ!」
俺は相手に向け、爆発弾のこもったデリンジャーをブチかました!
ヤツの肌に傷が付く!
ヤツは痛みからか暴れだし、こちらに突撃してきた!
イーデン「どっせい!」
オレはバズーカをやつに向けてぶっぱなす!
しかしヤツにバズーカの弾を弾き返された!
イーデン「ちっ、くそぉ…」
…いや、まだだ!
ヤツは体中に傷を負いながらも、そこに立っていた。
イーデン「まだやるか…いいぜ!かかってきな!」
俺はリボルバーを抜き、ヤツに向けて構えた。
ヤツはパンチで地面を砕き、岩を飛ばす!
イーデン「うおっ!あぶねっ!」
俺はその飛んできた岩を躱した!
すると、ヤツは岩に紛れて飛びかかってきた。
イーデン「そこだ!」
俺はヤツの傷口めがけてピストルを放った。
みごとヤツに当たり、ヤツは地面に滑り込むと同時に倒れふした。
イーデン「まだか…コイツで止めを…」
俺はライフルを抜き、ヤツめがけて撃とうとした!
しかし…
「グオォォオオオ!!」
奴は丸まりながら転がってきた!
イーデン「まだやるか!」
俺は手をレールガンに変形させ、ヤツを狙った…
クソッ!狙っている暇がない!
イーデン「こうなったら…」
俺はヤツの体当たりをつぎつぎと躱し、硬そうなものを探す。
イーデン「…これならいけるな!」
俺は岩盤の前で立ち止まった。
イーデン「さぁ来い!」
ヤツは俺めがけて転がってきた!
イーデン「よっと!」
俺はヤツの攻撃を上手く躱し、岩盤に追突させた!
ヤツの動きが止まった!
イーデン「おっと、もう終わりか!?…トドメだ!」
俺のレールガンが火を噴き、ヤツを貫いた!
ヤツは光となって消えていった。
イーデン「ふぅ…メリルとリナ、ウォレンはどうしてんだろうな…」
俺はそうつぶやいて、地面に寝っ転がった。

メリルvsミステリガーディアン [#if73616b]

―ミステリ遺跡 大広間
メリル「ちょっと懐かしいなぁここ…」
私がここに足を踏み入れると、突如として地面が揺れる。
地面の揺れが止むと、大量のブロックが合体してここの番人、「ミステリガーディアン」になった!
メリル「よし…行くよ!…」
私は弓を構えようとした…が。
相手はいきなり周囲のブロックを飛ばしてきた!
メリル「わぁぁあっ!待ってはくれないよね…」
私はハンマーを握り締め、ブロック弾を打ち返してビームを加速魔法で避け、相手のパンチを避ける!
メリル「ハッ!」
私は光の波動を浴びせてからハンマーで殴りつけた!
…相手にヒビは入ったが、カチ割るほどの威力は無かった。
メリル(軟化効果じゃなかったか…)
相手はダブルラリアットでこちらを吹き飛ばそうとした。
少し動きが鈍い…
メリル(足縺れの効果!)
私はラリアットをバックステップで回避し、ついでに放たれたレーザーをしゃがむことで回避した。
メリル「ヒビ目掛けて…」
私はレーザーが止まった時を見計らい、分散矢を放った!
スローゆえにヤツは腕で矢を弾けず、ヤツのヒビに矢が突き刺さった…
コア部分には達していないようで、動きは変わっていない!
ヤツはブロック弾を撃とうとしている…
メリル「…スキ有り!!」
私はブロック弾丸を撃たれる前に、もう一度光の波動、「グリッターストーム」を叩き込んだあとハンマーでぶん殴った!
…矢が深く刺さらず、折れてしまった!!
メリル(別の効果が出たみたい…)
ヤツは腕を振り回そうとしている!
メリル「わっ!」
私は素早く飛び、威力を絞った目からビームを放つ!
ヤツはビームに当たり大きく怯み、フラフラとこちらに向かってきた!
メリル(魔力耐性低下…ちょうど混乱も入ったみたい(効果弱いけど)!)
私はヤツにかけた魔法が切れる前に、ノロノロと突っ込んできた相手めがけてグリッターストームを放ち、もう一度ハンマーをぶち込んだ!
ヤツの装甲は砕け散り、コアが露出!
メリル「今だッ!」
私は素早く後ろに下がり、弓を引き絞り矢を放った!
見事ヤツのコアに命中…!
したが、ヤツは再生し始めた…!
メリル「本物より頑丈ね…!」
すると、ヤツはいきなり高速で突っ込んできた!
メリル「魔法の効果が切れたみたいね…!」
私はステップでヤツの体当たりを躱す!
すると、さらにレーザーで追撃を加えてきた!
メリル「ぐっ…」
やはり魔法の効果が切れていたようだ…私の脇腹が燃える!
メリル「…」
私は突っ込んでくる相手とレーザーを避けながらハンマーを手にして飛んでくる岩弾を迎撃すると同時に風圧で炎を消す!
メリル「…ファインヒール!」
私は回復魔法で火傷を緩和すると、そのままスピードを活かしてすれ違いざまにグリッターストームを浴びせて蹴りを加え入れ、そのまま装甲を蹴破った!
メリル「チャンス!」
私は弓を引き絞りながら光を集めて着地!レーザーと岩弾を裂けてから相手の体当たりをジャンプで避け、後ろから光の矢をぶち込んだ!
ヤツは弾けとんだ…が残ったブロックが悪あがきとばかりに、こっちに飛んできた!
メリル「はっ!」
私は全力の後ろ跳びで当たる面積を減らし、ダメージを減らした。
メリル「いったたたた…なんとか勝てたわ…リナさんとイーデンさんとウォレン無事かな…いたた…」
私は全身の痛みを和らげるべく、地面に寝そべって体を休めた。

戦闘終了 [#y54b106b]

ウォレン「…いいトレーニングになったよ…」
メリル「つ、疲れたぁ…」
イーデン「歯ごたえのあるやつだったぜ…」
リナ「だいぶ強化されてたわね…」
ボクたちはトレーニングを終えて、マシンから出てきて景品と賞金を受け取った。
イーデン「こんだけあってもまだ少し足りないな…まぁ商品とは別にもらえる賞金があるからそれで準備するとするか…」
リナ「近場で装備や道具を集めるのが一番かしらね…」
ウォレン「そうですね…アイテムも切れてきましたし。」
メリル「そうと決まれば、ここで色々と買い物や武器の強化もついでにしていこう!」
ウォレン「それが終わったら、あともう一日ここで修行してもいいかもね…」
メリル「たしかに…」
リナ「相手がどんだけ強いかわからない以上もうちょい鍛えてもいいかも知れないわね…」
イーデン「まぁ命懸けで戦わない分カネは多少かかるが安全な修行法だからな」
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父さん母さん、ボクの旅はもうすぐ終わりそうです。
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最終回について [#cd0bc64c]

最終回はここに書くと行数オーバーしたのでこちらに分割しました。

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