またーり書き込みしましょ(´・ω・`)

11話『洞窟の中』

道を進むこと数分。二人は洞窟の入り口に立っていた。

「ここが膨大な洞窟か…」

「名前通り、ひっろい洞窟ねー」

「でも幸い一本道が奥まで続いてるみたいだよ。迷うことはなさそうだね」

そして二人は洞窟の中を進んでいく。

しばらく進むと目の前にムチンが複数体現れた。

「あ、早速ムチンが現れたわよ!」

「よーし、いくぞ!はぁっ!」

挨拶がわりと言わんばかりに優也はムチンに斬撃を喰らわす。

「ムチィ!!」

「一気に片付けるわよ、ファイアー!」

そして楓のファイアによって残りのムチンは焼き尽くされた。

「ふー…さあ、どんどんいくわよ!」

その後も二人は現れるムチンを倒しては奥へ進んでいく。そんなこんなで一時間が経過した…。

「…なんだろう、急にムチンが出てこなくなったな」

「おかしいわね…さっきまで何匹も見かけたのに」

「あっ、大きな広間に出た…なっ!?」

「ムチンが…すごいたくさんいるわね。ざっと…80匹くらい?」

「流石に剣じゃ埒が明かないぞ、これは。楓、ファイア撃てるか?」

「どうかしらね…ブレスレットで魔力が上がってるけど戦ってる間に限界が来るかもしれないわ」

「そうか…」

「優也が魔法使えばいいんじゃないかしら?今日はまだ使ってないから魔力も有り余ってるでしょ」

「…よし、じゃあアイスで凍らせて一気にカタをつけよう」

そう言い二人が踏み出した瞬間だった。

ムチィイイイイイ!!

「なんだ!?」

ムチン達が一ヶ所に集まり出した。

12話『ムチンのボス、ボスムチン』


「…ムチンたちが、合体していく…」

ムチン同士がくっつきあい、どんどん大きくなっていく。二人の靴より小さかったムチンは、二人の身長を合わせても届かないほどに巨大化した。



「むぢぃいいぃぃいい…ニンゲン…なぜ、我らの住処までやってきたむぢ…?」

「しゃ、喋った!?」

「どんな魔物でも知能が高ければ喋れるむぢぃ…我々ムチンは合体すれば知能とパワーが付き、ボスムチンとなるのだむち…」

「あ、そういうの教えてくれるんだ…」

「それで、なぜ我らの住処にやってきたムチ、人間…?」

「そんなの決まってるじゃない、貴方達ムチンが人間の村を襲ったからよ。」

「普段は温厚で争いは好まないはずなのに、なんでまた村を襲ったのさ?」

「むぢぢぢィ…そんなこと素直に話すわけがないむち…知りたかったら力ずくで聞いてみるむぢぃ!!」

「…さっきは聞いてもないことを教えてくれたのに、きまぐれな魔物だね!」

「受けて立とうじゃないの!今までムチンを倒し続けてきた私達を舐めないで欲しいわね!!」

こうして二人はムチンたちのボスと戦うことになった…

「先制攻撃だ、はぁっ!」

最初に、優也の剣がボスムチンを切りつける。

「むっちむち〜痛くも痒くもないむちぃ」

「なんだって?…じゃあこれはどうだ!」

優也は剣をまっすぐ突き出して攻撃をする。

…しかしムチンの弾力により、弾き飛ばされてしまった。

「ぐぁっ!!」

「剣は効かないみたいよこいつ…ムチンが合体しただけなのに手強いわね…!」

「ここは私に任せて!ファイアー!!」

「あちちむち!!…でも火なんてすぐ消せるムチ〜!」

楓の放った炎を、自分の体で包み込み、いとも簡単に消してしまう。

「こっちからも反撃させてもらうムチ!」

ボスムチンは巨大で体当たりをする。

「うわあっ!!」

飛ばされた優也は壁に当たってしまう。

「優也!!…ファイア!!」

「あづっ…効かないって言ってるムチィ!」

「そうかしら?燃え広がらないってだけで実際はダメージを受けてるでしょ!」

「ふん…それでも雀の涙だムチ!」

「う、うう…こうなったら、アイス!!」

「…!身体が…固まっていくムチ」

起き上がった優也が放ったアイスによりボスムチンの身体が徐々に凍りつき、身動きが取れなくなる。



「ぐ…おの…れぇ…」

「ダメ押しだ!アイスッ!!」

「ぐぁああぁぁああ!!」

ボスムチンは完全に凍り付いてしまった。

「……終わった」

13話『劣勢』


「優也!大丈夫?」

「あ、あぁ…打ち所は悪くなかったから。…ちょっと出血しちゃってるけど。」

「じっとしてて。…キュア!」

黄色く淡く光る魔法により優也は怪我を治した。

「…やっぱすごいな。痛みがもう引いたよ」

「怪我は治っても多少出血した分は戻ってこないから油断は禁物よ」

「うん、わかったよ。……あっ、ムチン大量発生の原因、聞きそびれた…」

「いったん、村に帰りましょう。あれだけの数が集まったムチンを倒したんだからしばらくは安心できるはずよ」

「…まだ、終わってないムチ!!」

「「なにっ!?」」

そこにいたのは氷を破壊して再び動き出したボスムチンであった。

「ムチチィ…残念だったムチ。我々の体を凍らせても、このとおりすぐ復活するムチ。ぬか喜びだったムチねぇ!!」

「仕返しだむちぃ!」

「きゃあぁー!!」

「楓ーッ!!」

今度は楓がボスムチンに吹き飛ばされる。
額に傷ができ、血が垂れている。

「楓!!楓!!……気を失っている…」

「ムチチ…あとはお前だけだムチ」

「くそ…剣は通らない、魔法はほとんど効かない…なにか、なにかないのか!!」

「むちち…お前も吹っ飛べー!!」

ボスムチンが突進してきた。

「……アイスッ!!」

寸前のところで優也はアイスを放った。

「ふ、ふふ…無駄むち…凍らせて、逃げたとしても…すぐにお前らを……」

ボスムチンは再び凍りついた。

「……くそっ!!」

14話『逆転の一手』


ボスムチンが再び動き出さないよう、少しでも時間を稼ぐために優也はアイスをかけ続ける。

「…考えろ、こいつを倒す方法。…考えるんだ!!」

「楓は気絶している…ファイアとウィンドは使えない…俺が使えるのはアイスとサンダーとアース…」

「…サンダー!!」

苦し紛れにサンダーを放つが凍った状態のボスムチンには効いているのかわからない。

「…アース!!」

土の塊がボスムチンの下から生成される。
ほんの数センチ宙に弾き飛んだがダメージは無さそうだった。
しかし少しだけ、凍ったボスムチンの身体が崩れ落ちていた。

「…反応がないからわからないな。一度普通の状態で放ってみるか…?」

そう言った直後に丁度ボスムチンの氷は解けた。優也はできる事は全て試してみるつもりだった。

「ムチチ…もう魔力切れかムチ?さぁ、おとなしくやられろムチ…」

「くらえ、サンダー!!アース!!」

サンダーは余裕そうに耐え、アースは形の変わるボスムチンには無意味だった。
…ただし、ある一部分を除いては。

「…!これは……」

「いい加減に…しろムチ!!」

「ぐぁあっ!!」

優也はボスムチンに弾き飛ばされる。

(…今のは、ひょっとすると…)

「まだ立ち上がれるかムチ…」

ボスムチンが再び迫る。

「今度こそ、これで終わりだ!!アイス!!」

優也に魔力はほとんど残されていなかった。しかしアイスを放つ寸前、優也の腕輪の水晶が淡く光り輝いた。

「何…回やっ…ても…無駄…ムチ」

そしてボスムチンは凍る。これで三回目であった。

「…きっと。これで終わる…!」

優也は剣を構え、大きく振りかぶった。

「はぁあああ!!」

剣は凍ったボスムチンを両断した。

「はぁあっ!はぁっ!」

そして間髪入れずさらに細かく切り刻む。
床には砕けたボスムチンの凍った身体が散らばっていた。

しばらくすると、氷が解ける。

「がぁあっ…!?わ、我の身体が…一体何をしたムチ!?」

凍った状態で意識のなかったボスムチンはバラバラになった身体を見て取り乱す。

「…さっき、アースで土塊を放ったとき、お前の流動する身体で全て受け流された。」

「でも、凍った一部分は砕けていた。そこでピンときたんだ。凍った状態なら物理攻撃が通るんじゃないか…ってね」

「く…そんな弱点が…我にあったムチ…」

「さあ、これでお前はもう普通のムチンとほとんど変わらないはずだ。アイスを使わなくても剣だけで倒せる。…お前の負けだ」

「ふん、分裂してもすぐに元に戻ってやるムチ…」

「そうはいかないわ!」

再び集まろうとするムチンの身体に炎が飛ぶ。

「ぎゃぁあああ!!」

「あんまりやり過ぎるとアイツ、喋れなくなっちゃうから少し抑えなきゃいけないのが面倒ね」

「…楓!大丈夫か?」

「額から血が出てる人が大丈夫に見える?」

「そんな大口叩けるなら大丈夫だな」

「うるさいわね…さぁ?観念しなさい。貴方の知ってること全部話してもらうわよ」

「ぐぅううう…仕方ない、約束は約束ムチ……」

ボスムチンは潔く負けを認めた。

15話『ムチンを総べる物』


「どこから話すかムチ。…そうだ、ムチンがどこから生まれるか…お前らは知っているかムチ?」

「…知らないな。そもそもつい昨日、初めてムチンに出会ったからな」

「そんな奴らに我らが負けるとは…まあいい。我らムチンは森の奥深くに住むマザーフンギ様から生まれてくるのだムチ」

「マザーフンギ?」

「巨大なキノコの魔物ムチ。我らを生み出す、母。まさしくマザーなのだムチ。」

「…数日前。広範囲にわたって魔物の活性化が起こったムチ。」

「魔王リヴァの力だわ」

「マザーフンギ様は、その活性化の影響を大きく受けた…そしていつもより過剰に我らムチンを生み出し…こう命令したムチ。」

「『人間の村を制圧し、すべてを我が養分とするのだ』…と。」

「よ、養分…」

「…そのマザーフンギって奴、見過ごせないわね」

「マザーフンギ様によって生み出されたムチンは絶対命令に逆らえない。…だからいつもより人里に現れるようになったんだムチ…」

「つまりこのムチン大量発生の原因はマザーフンギというキノコの魔物の仕業なんだな。…そいつはどこにいるんだ?」

「…この洞窟の更に奥の出口からつながるザワメキの森とシズマリの森を抜けたさらに奥の、ムチンの森にいるムチ。
…おっと、倒そうとは思わない方がいいムチ。貴様らの力ではマザーフンギ様には敵わない。我に苦戦するようでは尚更ムチ」

「…だからってそうはいかない。俺たちはいずれ魔王を倒す。こんなところでつまずいて居られないんだ」

「ええ、そうよ。…悔しいけどあんたに私はほとんど対抗できなかった。勝てたのは優也のおかげよ。だから…今よりもっと、強くなって。あんたの言うマザーフンギって奴も絶対倒してみせるわ。」

「…ムチチ…そ、それは…見ものだ…ムチ…」

「…どうしたんだ?」

「体が…分裂した状態で…時間が過ぎて…、どうや、ら…そろそろ…喋れるのも限界が来たムチ…」

「ムチチ…ムチンは…死んでもすぐ、生まれ変わって…マザー、フンギ様から生まれる…いわばお前らのしたことは…無駄ムチ…」

「…せいぜ…い…あがくがいい…ムチ…」

そう言い残してボスムチンは光になって消えた。

「…無駄なことは無いわよ。これでしばらくあの村は安全だし、原因も突き止められたんだからね。さぁ、村に帰るわよ優也!」

「そうだな。あー、お腹すいたなぁ…」

「ふふふ…私もよ。今日の晩ご飯は何かしらね」

二人はふらつきながら洞窟を戻っていった。

「…その頭の傷、なんで治さないんだ?」

「あー実を言うとね。さっき気がついた時にはもう魔力が残ってなかったのよ。」

「あれ?じゃあ、あのファイアはどうしたんだ?」

「…このブレスレットよ」

楓は大事そうにブレスレットを取り出す。

「これがなかったら、またアイツは合体してたわね…」

「…実は俺も最後にあいつを凍らせた時、このブレスレットのおかげでアイスを放てたんだ」

「そうだったんだ…あの娘には感謝しきれないわね」

「あぁ…帰ったらもう一度お礼を言おう」

…何気なく少女に貰ったこのブレスレットもこの戦いに大きく貢献してくれたのでした。

16話『手当てとご馳走』


洞窟を抜けるとすっかり夕方で、村に戻った頃には日がほとんど沈んでいた。
村では村長が出迎えてくれて、怪我を負っていた二人を庇いながら家に連れて行った。

「まったく…無茶をするお二人さんだなぁ」

「女の子が顔に傷負ったら嫁さいけなくなるだよ…早くまほうで治しゃんと」

優也と楓は魔力が回復してキュアが使えるようになるまでの応急処置を受けていた。

「いてて…キュアが使えないとこんな不便なんだなぁ。次からはもう少し魔力を温存するべきかな?」

「そうね…でも悪いことばかりじゃないわ。魔力は消費すればする程に容量が増えていくもの。強くなりたいならどんどん使うべきなのよ」

「まあそうなのかも知れないけど…」

「それにあいつが凍った時、完全に勝ったと思ってほとんどの魔力をキュアに使っちゃったんだから。…戦いは何が起こるかわからないんだし温存しようとしても無駄になるかもしれないわよ」

「うーん。魔力が回復する道具でもあればいいんだけどな」

「残念だけどこの村にその類のものはないだなぁ」

「…薬草図鑑とか、本で探してみるわ。」

「さてと…婆さんや、夕飯はどうだ?」

「ええ感じにできとるだよ。さぁさ、そふぁに座んなされ」

「いい匂いだ…すっかりお腹すいちゃった」

「ありがとうございます村長さん、奥さん」

「さぁーて、手を合わせて…いただきます」

「「いただきまーす!!」」

二人は老夫婦と晩御飯を食べ始めた。

「…ほうほう。それで、そのまざーふんぎという魔物が人間を襲うように指示を出してたわけだな?」

「はい。…これから俺たちはそいつを倒す為にムチンの森へ向かいます。」

「しっかしムチンの森ときたら…本当に奥深くの深くの森だべな?その前に二つも森を抜けなきゃなんねえだ。」

「おまけにザワメキの森とシズマリの森には厄介な狼の魔物が二種類生息してるだ。それぞれに群れを束ねるボスもおるし、それが活性化してるとなると…もう、危険すぎるだよ」

「「…………」」

マザーフンギまでの道のりがかなり遠く感じた二人は思わず黙り込んでしまう。

「そうだなぁ…ザワメキの森とシズマリの森のちょうど境目によ、村があるんだ。森で野宿は危険だから、とりあえずそこにいければなんとがなるでねえかな?」

「オラ、あっこの村長と知り合いだべ。…最近設置した固定でんわっちゅうので連絡取れるか確かめてくるべ」

「ありがとうございます」

…食事が終わった後、村長は連絡をしに、奥さんは食器を洗いに行ってしまった。
残された二人は布団で今後のことを話し合っていた。

「…マザーフンギだけじゃなく狼の魔物。それも二種類…か」

「状況はあまり良くないけど…行くしか、ないわね。今の私たちにはマザーフンギを倒す道しかないわ」

「そうだけど…ちょっと怖いかも。」

「…そんなこと言わないで、情けないわよ」

「ああ、ごめん。弱音を吐いても仕方ないよな」

「私たちは魔王を倒す!って…さっきの発言は虚勢だったの?」

「…ううん。そんなことはないよ。ただ、さすがに俺も心細いんだって知って欲しくてつい言っちゃった」

「村長さんや仙人にはやってやるぜ!って感じを見せてたけど…昔からずっと一緒の楓になら、ちょっとだけ弱いところを見せてもいいかなって
思ったから…」

「ば、ばかね…女に弱いところみせるオトコがどこにいるのよ…カッコ悪いじゃない。」

「それに私だって本当は…怖いわよ」

「怖いけど、それでもやるのよ私達は。みんなの為に。そして私達のために!」

楓の言葉に優也は目を閉じて答える。

「…ありがとう楓。もう不安になっても弱音は吐かないよ。…カッコ悪いからね」

「…ばか。さあご飯も食べたしそろそろ、寝ましょう。明日も早いわ」

照れくさくなった楓は優也に背を向けて布団をかぶる。
そのまま、二人は静かに眠った…。

17話『お互いの感謝と別れ』


次の日はあいにくの雨だった。
村にとっては畑の作物が育つめぐみの雨だが、今日村を立つ優也達にとってはあまり嬉しくないものである。

「お二人さん、朝ごはんができただよ」

今日も朝起きてすぐに村長さん達は料理を振る舞ってくれる。

「「いただきます」」

昨日とは裏腹に静かに食事が進んでいく中、村長さんが話を切り出す。

「…昨日、森の村の村長に連絡したんだがな、森で色々異変が起きてて村の出入りを許してないみたいだ。閉鎖中だな」

「…異変ってなんですか?」

「シズマリの森はいつもは静かなんだべが、騒がしかったり、ザワメキの森は逆にいつも騒がしいのに静まり返ってると言ってただな」

「森の様子がまるで逆になってるのね…やっぱり魔物の活性化と関係があるのかしら」

「そうだべな…ザワメキの森が騒がしいのはそこに生息する狼のモンスターが騒がしいからなんだべ。逆にシズマリの森のモンスターは静かでおとなしい。…もしかすっと、双方のモンスターの住処が入れ替わったのかもしれねえべな…」

「…だども、魔物が活性化しただけでここまでの変化は流石におかしいなぁ。何かまた、別の要因がありそうだべ」

「何はともあれ、行ってみればわかるわ」

「うん。…でも村に出入りできないのは厳しいかなあ」

「ああ、それなんだが昔からのよしみでオラから頼んだら特別に許可をしてくれただ。二人組の旅人が行ったら入れてくれるみたいだべ」

「本当ですか、ありがとうございます!」

「何から何まで、ありがとうございます村長さん」

「いいんだいいんだ、オラ達だってお二人さんには感謝してるしこれぐらいはな。それに、二人だったら森の異変も解決してくれるかもしんねえしな!」

「期待に添えるよう頑張ります!」

「ああ、オラの知り合いの村を頼んだだ。」


「「ごちそうさまでした」」

二人は朝ごはんを食べ終わると出発の準備をする。

「日が暮れる前に村に着きたいから早めに出発するわよ、優也」

「ああ。剣と…お金は、あるな。道具も幾つか袋に…」

身支度を終え、二人はまず村長夫妻に挨拶をする。

「「それじゃあ行ってきます。本当にお世話になりました!!」」

「行ってらっしゃい。また来るべ、その時は料理をたらふく食わせてやるからな」

「ああ、行ってくるだ。必ず魔物を…魔王を倒して、友達と家族を救うんだべ!」


「さぁ、膨大な洞窟から森へ行こう」

「…あっ、村人さんたちがみんなこっちに来てるわ」

「気をつけて行けよー!」「ありがとう少年たちよ!」「がんばれー!!」

家から村人達が顔を出して声をかけてくれている。

「あら、遠くから誰か近づいてくるわ」

「あ、あの娘…!」

少女がこちらに近づいて来た。

「…お姉ちゃん達、もう行っちゃうの?」

寂しそうに聞く少女。

「ええ。私たちにはやらなきゃいけない事があるからね…お別れよ」

「そうだ、このブレスレット!!昨日、とっても役に立ったわよ。本当にありがとうね!」

「ほんと!?」

少女の顔が明るくなる。

「本当だよ。これがなかったらきっと俺たちはモンスターにやられてた。君のおかげで俺らは勝てたんだよ」

「そうなの?お姉ちゃんたちの役に立ったんだ…」

「…あ、そうだ。私は楓って言うの。まともに自己紹介してなかったわね」

「俺は優也だよ。素敵なアクセサリーありがとう」

「楓お姉ちゃんに、優也お兄ちゃん…」

「よかったら、あなたの名前も教えてくれるかしら?」

「え…わ、私…リアって言います」

「そう、リアちゃんって言うのね!覚えておくわ」

「それじゃあそろそろ俺たちは行くよ。リアちゃん、さよなら。またいつかアクセサリー作って欲しいな」

「う、うん!ありがとうー!!楓お姉ちゃん!優也お兄ちゃんー!!」

少女の声が二人の背中で響き渡った。

18話『森への道』


村を出た二人は、再び膨大な洞窟を進んでいた。

「…昨日沢山倒したからかムチンが全くいないね」

「沢山どころか、ボスムチンの部屋までに遭遇したムチンはみんな倒しちゃったから居なくてもおかしくないわね」

そのまま二人はボスムチンのいた部屋にたどり着いた。

「この奥に出口があるんだよね」

「えぇ。あっあそこ…細長い通路が続いてるわ」

「ほんとだ、昨日は気づかなかったな…」

二人は細長い通路を突き進んでいく。

「今までと打って変わって狭い通路だな…二人一直線にならないと通れないや」

「そうね…」

「…あ、あれは!」

そこにムチンが5匹ほど現れた。

「こんなせっまい所で…優也、お願い。私が魔法撃ったら優也に当たっちゃうわ」

「わ、わかった。こんな狭いところだと剣も振りにくいな…とぉっ!」

優也は突きでムチンを倒した。

「さぁ、進もう。そろそろ出口だよ、ほら明かりが漏れている」

二人は狭い出口から膨大な洞窟を脱出した。

「ここが…えーと、シズマリの森?ザワメキの森?」

「ガルルゥ…」「ウォーーン」「グルォオース!」

「ずいぶん騒がしい森だからザワメキの森かな」

「いいえ、確か逆だったはずよ」

『シズマリの森はいつもは静かなんだべが、騒がしかったり、ザワメキの森は逆にいつも騒がしいのに静まり返ってると言ってただな』

昨日の村長の言葉を思い出す。

「あ、そうか…じゃあここはシズマリの森か」

「ええ、そういうことになるけど…本当にうるさいわね…」

「とりあえず森を進んでいけば村にたどり着くかな」

「えぇ、ザワメキの森とシズマリの森の境目にあるって言ってたわ。行きましょう」

二人はシズマリの森を歩き始めた。

〜数分後〜

「…さっきからうるさい鳴き声だけどだんだん大きくなってきてないか?」
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このページへのコメント

アクセサリーょぅι゛ょのでも思ったけどキテル…に目覚めたようだ

0
Posted by 名無し 2020年10月26日(月) 21:38:59 返信

ボスムチンの御尊顔初めて見た
あとイマサラタウンながらムチンちっちゃ

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Posted by 名無し 2020年10月19日(月) 21:02:24 返信

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