息抜き落書き

まず町に入ると大きな看板が横たわっていた。
その看板はほとんど塗装が禿げてしまって
一部しか読めないが大きな文字で
『…大……ージ……ik…シティ』
と書かれていた。
おそらくこの町の名前だろう。

次に目に入ったのは
バラバラに崩れた木の残骸だった。
他にも残骸はたくさんあるがこの残骸には
赤い布が絡まっていた。
布には膨大と書かれており、またその周りには
調味料が散乱。虫が集っているところも多々あった…

続きを探索している時、
ひどい臭いが私を襲った。
その臭いは全壊したトイレからのものだった。
ハエがたくさん舞っていた。
…それ以外は見ていない。
さっさとこの場から離れたかった。

完全に乾燥し土が割れてしまっている田んぼを発見した。
…田んぼと言ったが隅に米が転がっており水路がかろうじて
残っていたからわかったのだが。
かつてはここにたくさん米が実っていたのだろうか。

なんと現在もここに残っている人と出会った。
黒い服で全身を包んでおりマスクを被っていた。
本人はどうやら私をここに住んでいた住民と間違えたらしく
『よく戻ってきてくれたね』などと歓迎されてしまった。
私が事情を話すと納得のいかない様子であったが理解してくれた。
…ちなみにこの町でなにがあったのかは話してくれなかった。

この世界になにが起こったのかはわからないままであったが
かつてこの世界は栄えてあった事は確かである。
また、最後に出会った住民曰く
この世界の住民は他の世界に移動したことが判明。
その世界は一体どの世界なのか、興味深いところである。
その世界に行ったら是非、ここでなにがあったのか
聞きたいところだ…

テンデル・シシー