−アイスアイランド
メリル「リナさーん…そろそろ見つかりませんか…?」
リナ「ちょっと待って…たしかこの辺に…」
ボク達はワームを倒してからカイゲルダで休憩を取り、その後アイスアイランドにたどり着いて遺跡を探していた。
リナ「…!ここね」
ウォレン「これを掘らなきゃいけないのか…」
イーデン「まったく…地獄だぜ…」
メリル「私も手伝うよ!」
イーデン「おう、助かるぜ…」
リナ「私も炎とかレーザーで溶かしたいのはやまやまだけど…」
イーデン「あー…掘ったほうが早いからな。」
ウォレン「うーん…シールドマシンかなんかがあれば…」
リナ「シールドマシン…あ、あれが使えるかもしれないわね。ハリー、手伝って」
ハリー「おうよ!」
そういうとリナさんはタロットから剣を作り出し、そしてその剣を3つ使って作ったプロペラで穴を掘り始めた。ハリーさんは水の魔法を唱えて雪を固めて砕きやすくした後、硬い氷弾を作ってそれで氷を砕いていた。
リナ「これなら私も手伝えるわ!」
ハリー「俺は氷と水が得意だからな。これぐらいお茶の子さいさいよ」
メリル「ありがとうございますリナさん!」
そうしてボク達は雪を掘り、遺跡の入口を発掘した。
リナ「…疲れたぁ…」
ウォレン「遺跡の発掘は時間かかるからね…ボクももうクタクタだよ…」
イーデン「俺はそこまで疲れてないが…」
メリル「早いとこ遺跡の中に入ってテントバリアーで休もう…」
−アイスアイランド地下遺跡入口
ウォレン「ふぅ…」
ボク達はテントバリアーを使い、遺跡内で休憩していた。
メリル「まさか発掘することになるなんて思ってもいなかったよ…」
ウォレン「ボクはそのことも結構覚悟してたよ…あっちに居た頃は遺跡発掘は日常茶飯事だったからね。」
イーデン「ま、今はゆっくり休んで調子を整えようぜ」
リナ「そうね…」
−アイスアイランド地下遺跡入口
ボク達は休憩を取ったあと、遺跡の探索を開始した。
ウォレン「この扉は…あ、見つけた!」
ボクはあのレンズを見つけると、帽子を脱いでツノを押し当てて扉の鍵を解除した。
リナ「ウォレンってツノ生えてたの!?」
メリル「あー、それについてはですね…」
メリルは今までのことを説明した。
リナ「なるほど…」
ウォレン「みなさーん!扉が開きましたよ!」
リナ「あ、開いたみたいね」
ボク達はアイスアイランド地下遺跡へと足を踏み入れた。
−アイスアイランド地下遺跡
ボク達は遺跡の奥底へと進んでいく。
メリル「…ここだいぶボロボロだ…」
イーデン「何らかの理由で自己再生のエネルギーが確保できて無いんじゃないか?」
ウォレン「それか自己再生技術があの砂漠の民…つまりこの文明への協力者の技術か…この島寒いからか魔物以外生物いないしなぁ…」
リナ「…!右方向からモンスターが来るわ!」
リナさんがそう言ったとおり、右方向からモンスターが何体か現れた。
メリル「全員氷!爆発属性は効きづらいけど炎がよく効くよ!」
ウォレン「了解!」
僕はデンジャラスココナッツを放り投げて敵陣で炸裂させた!
何体か倒せたが、残ったやつがお返しとばかりに相手が氷柱を飛ばしてきた!
イーデン「おっと!オラッ!」
イーデンさんはボクをうまいこと掴んで一緒に回避したあと、炎をまとった拳で相手をぶん殴った!
相手はまだ何体か残っている。
メリル「えい!」
メリルは相手をハンマーでぶん殴った!
モンスターの一体はそれに当たって砕け散り光となって消えた。
リナ「はっ!」
リナさんはカードから杖を出し、そこから巨大な火の玉を放ち奴らの数体をぶっ倒した!
ウォレン「うわっ!この!」
ボクは最後の相手から体当たりを受けたが、お返しに斧で迎撃して撃破した!
ボクたちはモンスターを倒したあと、先に進んでいく。
ウォレン「ここは…破損してるけど所々に工具が置いてある。なんかの工房かな…」
ふと、ボクは心に思った疑問を口にした。
ウォレン「メリル、なんでここってモンスターがいるのかな…?入れないような作りなはずなんだけど…」
メリル「あ、それはね…」
かくかくしかじか。
ウォレン「なるほど。「ゲーティー」ってモンスターの影響かぁ。」
イーデン「ああ。あのモンスターは弱っちいが壁を抜けてモンスターを召喚する。ただし壁抜けも召喚もエネルギーを喰うから召喚は命と引き換えな上人の気配があると消滅してしまう。」
リナ「村や町にモンスターがあまりいないのはコイツの存在が関係してると言われているわね…あくまで仮説だけど」
ウォレン「なるほどね。」
ボクは壁にある文字を読んだ。
ウォレン(エネルギー細…ダメだ!経年劣化…違う、人為的に削られてる。魔物に盗み見られない為かな…)
メリル「あ、そろそろ最奥部みたい…突入する前にちょっと休憩しようよ。」
ウォレン「いや…まだ調子いいしこのまま突っ切っちゃおうかなって…」
リナ「まぁまぁ、とりあえず一旦休みましょう。」
そうして、ボク達はテントバリアーで休憩をとったあとに遺跡の奥へ進んだ。
−地下遺跡の奥
そこはスポーツの試合会場を思わせる広い場所が広がっていた。
ウォレン「コロシアムかな…?…なんらかの実験でもしてたんだろうけど…」
すると、大量の小型ブロックが合体し、人型になった!
メリル「あそこのよりスリムかも…」
ウォレン「相手は何をしてくるか分からない…気をつけていこう!」
すると相手は肉体をバラバラにしてこっちに向けて発射した後、続けざまに鋭い光線を発射した!
リナ「…当たるわけにゃ行かないのよ!」
リナさんはバリアを皆に張ったあとカードから出した剣でプロペラを作ってそれで迎撃!
メリル「わぁっ!」
メリルはハンマーで飛んで来たブロックを迎撃してしゃがんでビームを回避、お返しとばかりに目からビームを放つ!
ウォレン「はっ!」
ボクはウォーターバリアを張ってビームを防ぎつつ、飛んできた体をダッシュで回避!
イーデン「おっと!」
イーデンさんは高くジャンプして飛んできた体とビームを避けた!
メリル「えい!」
イーデン「喰らえ!」
メリルとイーデンさんは攻撃を上手く避けながら目からビームとライフルを相手めがけて放った!
相手の身体を弾とビームが貫く…
しかしヤツに空いた穴は一瞬で塞がってしまった。
イーデン「…!? ラグなし再生だと!?」
ウォレン「攻撃がすり抜けたようにも見えるよ…!?」
イーデン「変形か…まったく厄介だな…」
メリル「まるでスライムみたい…」
リナ「(こういうのはコアがあるはず…)ハリー!コアは…」
ハリー「ビー玉サイズだ!場所は…ヤツの体内を移動しまくってて場所がわからねぇ!」
そうこう会話している間にも、ヤツは体当たりや体飛ばしで攻撃してくる。
ボクたちはそれを上手く避けながらヤツに対する対抗策を練っていた。
ウォレン「相手は細かいブロックの集合体で…下手な射撃攻撃はよけられるほどの変形スピード持ち…」
イーデン「どうにかしてコア部分を狙って分離させられれば…!それがあったか!ウォレン、リナ、メリル、いいか!?」
メリル「は、はい!」
イーデン「ヤツに接近して同時に近距離での攻撃を喰らわせてヤツの一部を吹き飛ばすんだ!ハリーとリナはこっちにバリアを纏わせたあと万が一の時の為の支援を頼む!」
リナ「…なるほど…」
ハリー「おうよ!」
ウォレン「遠距離からの攻撃が回避されるしビームで爆弾が迎撃される可能性が高い…それ故に接近戦ですね!」
メリル「…リナさん!」
リナ「ガッテン!」
そう言うとリナさんはカードを利用してバリアを張ってくれた。
イーデン「…行くぞ!」
ボク達は三人で並び、相手に向けて突撃した。
ヤツはこっち側を足止めしようと体を分離させて次々発射してきた!
イーデン「…させるか!」
僕たちはイーデンさんの合図で三人でジャンプ!そのまま相手めがけて突撃した!
イーデン「迎撃は俺に任せろ!お前らはヤツを吹っ飛ばしてやれ!」
ウォレン「OK!…喰らえ!」
ボクはヤツの脚めがけオノを振り抜く!
メリル「えいっ!」
メリルはヤツの上半身めがけてハンマーを振り抜いた…が!
ヤツは下半身を変形させてボクの攻撃を躱すと、身体を大きく固めてから発射してボクたちを吹き飛ばした!
ウォレン「…ぐふっ…」
ボクとメリルとイーデンさんはバリアーに守られていたので致命傷は避けられたが、それでもかなりの痛手を負ってしまった…
メリル「…ぐっ…」
イーデン「ちっ、くそ…」
リナ「…ハートフィールド!」
リナさんの回復魔法のお陰でボクたちは息を吹き返した。
…相手は飛ばしたボディを回収して体を修復している…
イーデン「まさか体を一気に飛ばしてくるとは…こうなったら「アレ」にかけるしかないか…」
ウォレン「…アレって?」
イーデン「今だから言えるが…(ゴニョゴニョ…」
リナ「…それかなり危険な賭けじゃない!?」
メリル「失敗したらイーデンさんにダメージが行くかも…」
ウォレン「でも、賭けてみる価値は十分にある…」
イーデン「いいな?」
みんな「「「OK!」」」
イーデン「行くぜ!」
イーデンさんは相手の近くでバズーカを構えた!
(イーデン「俺が再生中のヤツの至近距離でバズーカを放つ!当然相手は再生中のブロックを飛ばしてでも迎撃にかかるだろう。そこでお前らが魔法弾やら光の矢やらを炸裂させてヤツを爆破しろ!…なに、俺は爆発に巻き込まれないようにするさ!」)
イーデン「ファイア!」
イーデンさんはバズーカを放った!
相手は体の一部を吹き飛ばしてイーデンさんを吹き飛ばしにかかる!
イーデンさんはバズーカ発射時の反動で上手くコケて爆発の範囲と相手の体の一部の射線から離脱した!
メリル「ウォレン!」
ウォレン「OK!」
リナ「爆発の位置は…OK!はっ!」
守りが手薄な今のうちに僕たちは高火力の技を集中砲火!
奴の身体目掛け僕はレーザー、メリルは光の矢、リナさんは火の玉を放つ!
イーデン「陽動だけするタマじゃないんでね!」
イーデンさんもデリンジャーで相手のコアを狙い撃ちした!
まばゆく輝く光の矢と燃え盛る火の玉、小さな弾丸が炸裂して敵の身体に強烈な一撃が加わる!
相手の動きが鈍くなった!かなり痛手を受けたようだ…!
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イーデン「トドメは刺せなかったがだいぶ痛手を与えられたようだな…」
メリル「あともう一回やれば…」
すると、相手はヤケクソの如くビームを乱射してきた!
ウォレン「うわぁあああ!!これじゃ攻撃するスキもないよ!」
メリル「相手のエネルギー切れは!?」
イーデン「狙う前にこっちが蒸発しちまう!なにか解決策は…」
リナ「…!私に任せて!」
そういうとリナさんは、太陽と月と星のカードを掲げて半透明になった。
リナ「この状態なら攻撃を完全回避できるわ。私がアイツのビームを止めるからその間に爆発系を叩き込んでやって!」
そう言うとリナさんはすごい勢いで相手に突撃し、カードから剣を出して相手の頭を斬りつけた!
ヤツの頭はリナさんめがけて発射されたが、リナさんはそれすらも回避!
リナ「今よ!やっちゃって!」
ウォレン「喰らえ!」
ボクはデンジャラスココナッツとデッドリーカキ氷を同時に投げて炸裂させ爆風を作り出す!
凄まじい爆発が起こり、ヤツの身体を構成するブロックがバラバラになっていく…!
ヤツは飛ばした頭と吹き飛ばされたブロックを呼び戻そうとする!
メリル「させないよ!」
メリルは飛んでくる体をジャンプで回避し呼び戻されて飛んでいく頭とブロックをハンマーで迎撃!!
イーデン「迎撃ビームが使えない今がチャンスだ!くらえ!」
そのスキにイーデンさんは近距離でバズーカをぶっぱなし、ヤツのカラダを構成するブロックを粉砕して振動でコアにダメージを与えた!!
ヤツの体を構成するブロックの動きがとても鈍くなった…
ウォレン「今だ!行くぞみんな!」
皆「「「OK!」」」
ボク達は全員で突撃して、ヤツの身体を近距離からの射撃で穿った!
ヤツのコアは破壊されて一気に崩れ、構成していたブロックはピクリともうごかなくなった。
リナ「今まで戦ってきた中でも歯ごたえのある方だったわね…」
イーデン「コイツが守ってるってことはここにその秘宝があるのかもしれんな…」
ウォレン「とにもかくにも先に進もう…」
メリル「そうだね…もうクタクタだからこの先の安全地帯で休みたいよ…」
僕たちは先に進み、休みながら壁に書かれた文字を見た。
ウォレン「なになに…「この遺跡にたどり着いた者がヤツを倒せるものかどうかを図るべく、我々はこの遺跡を去る前に力試しの番人を残すとしよう。あの番人を倒せないようならば、悪魔を倒す武器は扱いきれぬであろうからな…」」
イーデン「…この壁の奥にそれがあるっぽいな…」
リナ「その推測で正しいと思うわ。」
ウォレン「シャッターは…ここだね。」
ボクたちはバイオルビーで開けられるシャッターを開けて、先に進んだ。
−地下遺跡最深部
遺跡の最奥部には、片手で扱えそうな大きさの剣と石版があった。
ウォレン「読むよ…「我々は、究極の秘宝を呑み込んだ「悪魔」と突如活性化した「数々の怪物」により深い痛手を負い、悪魔をどうにか封じたあと極寒の地と最果ての砂漠で周囲の石から作り出した石材を使い、シェルターを作り現地住民と共に怪物共が落ち着くまで身を潜めることとなった。しかしこのまま燻る訳にはいかない。それ故に極寒の地に潜むこととなった我々はこのシェルターの中で持ちうる全てのテクノロジーを利用して「悪魔」を唯一打ち倒せる「秘宝」とシェルターへ怪物が入らないようにするための「数々の兵器」を作った。ここに置いた秘宝を鍵として悪魔の腹から秘宝を回収する使者が来ることを望み、ここに情報と秘宝、砂漠には現地の人々の作った地図を封じるとしよう。悪しき物の手に渡らぬように、鍵たる宝石を持つ我々は元の世界に還る。」…やっぱりあそこはシェルターだったのか…「あの遺産もこの秘宝も神にも悪魔にもなりうる存在だ。其れ故に悪しき者の手に渡りし時、この世界を揺るがす大災害が起きるであろう…試練の番人を倒した勇者よ お前がもし義人ならば 『悪魔』を倒したあと、必ずや遺産を手に入れ 我々の世界に返したまえ もしお前が盗人なら 悪魔を打ち倒した後 この危険な世界ではなく 我々の世界で売れ…」…なるほどね。だから引っ越したあと戻ってきたのか…。」
メリル「え!?この世界に完全に引っ越したわけじゃなかったの!?」
ウォレン「うん。僕のいた世界での調査の結果、この古代文明は「ある一派がこの世界に何らかの理由で転移した」っていうのがわかっているからね。多分技術者たちがこの世界のどこかで資材を集めてツールを作ってたんだと思うよ。」
イーデン「なるほどな。」
ウォレン「それにしても活性化…か。(風の噂で聞いたけど魔王が動く前には魔力が乱れて魔物が凶暴化すると言われてるな…)魔王でも暴れだしたのかなぁ…」
メリル「…!前に魔法を学んでた際に教えてもらったんだけど、近くに「魔界のゲート」があるとそこから希に魔界の邪悪な魔力がなだれ込んで魔物が活性化することがある…って聞いたことがあるよ。通称「魔界の台風」って現象だね」
リナ「あれは起こったとしても多少強い魔物が出る程度なんだけど、数千年の間に一度だけ吹き荒れる「ネザーハリケーン」と言われる魔界の台風はとんでもなく、それにより活性化した魔物に滅ぼされたり衰退したと言われる文明はいくつかあるわ…。」
ウォレン「なるほど…」
・魔界の台風
魔界より吹き荒れるエネルギーにより魔物が活性化する現象。
たまに起こる事があるが魔界のゲートや付近にマザーフンギと呼ばれる怪物がいる場所に多少強い魔物が出る程度らしい。
魔王が扱う魔法より範囲は狭く、ゲートから半径15ロング*1、マザーフンギの場合0.025ロングぐらいである。
・ネザーハリケーン
魔界の台風でも規模が大きいもの。
これにより大打撃を負ったり滅びた文明は数多い。
とんでもなく凶暴化する範囲ゲートの場合30ロング、マザーフンギの場合0.050ロングと凡そ二倍だが、広範囲に邪悪なエネルギーが拡散するため止むまでの間は広範囲で魔物が凶暴化する上人間の扱う魔法も弱体化する。
都市を立てる際は魔界のゲートが近くにないか、マザーフンギが近くにいないかどうかを見極めて建てられるのはこれが関係していると言われる。
ウォレン「それでこの剣だけど…見た目の割りに刃がないなぁ…本当に剣なのかな?」
リナ「これからは魔力が感じられない…超科学のデバイスみたいね。」
メリル「私にちょっと見せて…」
ウォレン「いいけど…」
そうしてメリルが持ち、刃についたホコリを払ったとたん途端手に大きな切り傷が出来た!
メリル「…っ!?」
イーデン「ちょっと俺に渡せ!」
イーデンさんがその剣を渡され、埃を払った部分に触れた途端手に切り傷が出来た!
イーデン「なんだこの剣!?刃を触っただけで切れるぞ!?」
ウォレン「ボクに渡して!」
ボクが手に剣を持つと、切り傷はできなかった。
メリル「…ッッ…」
リナ「じっとしててね…「ハートフィールド」!!」
リナさんの魔法のおかげでメリルとイーデンさんの傷はキレイに塞がった…
メリル「いったたた…ひどい目にあったよ…」
リナ「その剣…!メリル、ウォレンくんって魔法の扱いうまい?」
メリル「いや、魔法の扱いは苦手みたいです。」
リナ「とすると…見せた性質から推測するに魔力持つ相手が刃に触れたら斬る剣のようね。」
イーデン「ったく…なら、コレはウォレンが持ってたほうがいいだろうな」
ウォレン「うん。(とすると必然的にボクが悪魔を倒すことになるな…勝てるかなぁ)」
メリル「それにしてもこの壁画の内容だけど…封印したんだったら自然に消滅するまでまで放置でいいんじゃないかな?」
ウォレン「確かに…!?それがそうも行かないみたいなんだ…ここにある別の石版を見るに「悪魔の檻」の連続稼働時間は2万年で物理的な封印も経年劣化がある…僕の方で途切れた時期から計算するとちょうど今が二万年にあと2年ちょっとなんだ。」
イーデン「あと二年ちょっとか…でもかなり弱ってるんだろ?そのまま倒せたり出来るんじゃないのか?…と思ったが「無駄に硬い」とか「封印が解けてある条件を満たすと全盛期に戻る」とか色々と理由がありそうだな…」
リナ「確かに、厄介な性質はありそうね。ここの技術を見るにその気になれば力押しで倒せそうな気はするし…」
ウォレン「たぶんそうだと思いますよ。たぶんここら辺にその性質を書いた石版もあるはず…」
そういって僕は辺りを見回したが、それらしき石版は既に砕けていた。
ウォレン「あー…」
メリル「地震か何かで落ちちゃったんだろうね…」
…相手の性質についての手がかりはこの「魔力」を斬る剣だけか…
イーデン「あ、この石版が填ってたらしき場所の後ろに地図があるぞ」
リナ「この地図が示す場所は…うわ、ワンダー諸島近辺で最も魔物が多い場所にあるわね…立ち入ったらそう簡単に引き返せそうにないかも…」
ハリー「先行きも不透明…こりゃかなり危険だぞ」
メリル「取り合えず、どこかで武器や防具を強化したり購入したりしてから先に進んだほうがいいね…」
イーデン「ああ、今の俺たちじゃ明らかに力不足だ。それらの準備に加え、全面的に体を鍛えてから向かったほうがいいかもしれないな。」
ウォレン「そうしたほうがいいですね…」
メリル「あ、だったらオデッセイヤのバトルシミュレーターゾーン オデッセイヤ支店はどうかな?今まで戦ったモンスターとバーチャルで戦えるみたいだよ」
リナ「オデッセイヤは武器や防具も売っているからね…」
ウォレン「…そういえば、リナさんはどうします?一応手伝うとは言いましたけどここまでの契約でしたよね?」
リナ「…ここまで首突っ込んだ以上引き下がる気にもなれないわね…いいわよ!あの悪魔を倒すまで付いてってあげるわ!」
メリル「…ありがとうございます!」
イーデン「…それはそうとウォレン、お前剣なんて使えるのか?」
ウォレン「ボクは元の世界にいた頃、「遺跡で発掘した武器がどう使われていたか」について気になったので教授に聞いた結果武器の使われたシーンと使い方の説明も兼ねたレプリカ武器での模擬戦を行ったことがありまして…。その時のさまざまな武器の扱い方を体と理論で分かっていますから一応使え無くはないですよ。
オノのほうが得意ですけど;」
リナ「なるほど。それならまあ大丈夫そうね。」
&br;
こうして、ボク達は「バトルシミュレーターゾーン オデッセイヤ支店」へ向かうことになったのでした。